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誰が買うの?東京都心の豆腐屋リヤカー 直撃取材で分かった「意外な需要」とは

笹木 萌

笹木 萌

2019.08.11 08:00
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ズバリ売り上げは?

実際にどのように販売しているのか。2019年7月31日13時ごろ、麹町にやってきた菅谷さんに、少し様子を見させてもらった。

人も車も多く行き交うJR四ツ谷駅付近で待っていると、突然「プープー」というラッパの音が聞こえてきた。30度を超える暑さの中、ラッパ片手にリヤカーを引きながら菅谷さんが現れた。この日は「応援」として男性1人が同行していた。

街中にラッパの音が鳴り響く
街中にラッパの音が鳴り響く

ラッパを吹きながら、常連のお客さんの家を回っていく。基本的に訪問販売はしないが、常連のお客さんに限っては、インターホンを押して家を訪れることもあるとのことだ。

この日も訪問したマンションの女性が買っていった。少し疲れてしまったというお客さんには、2階まで運んであげるなど、できる範囲で対応している。

「今日は疲れてるみたい」と、2階のお客さんの部屋まで運ぶ
「今日は疲れてるみたい」と、2階のお客さんの部屋まで運ぶ

販売しているのは豆腐だけではない。豆乳、惣菜、漬物... 50種類くらいを販売しており、時には買い物代行を頼まれることもある。最近は子どものために豆乳を買う母親が増えており、豆腐や豆乳への関心の高まりを感じているという。

1日の販売数を聞いてみると、豆腐だけで20個ほど。金額でいうと1日3、4万くらいだという。冬場はがんも、厚揚げ、白滝など、夏場はところてんや刺身こんにゃくなどが売れるという。年間を通して売り上げはさほど変わらないが、猛暑が続いたりすると食欲が落ちて売り上げが減ることもあるようだ。

たくさんの氷の中にお豆腐
たくさんの氷の中にお豆腐

豆腐以外にもこんなに
豆腐以外にもこんなに

せっかくなので筆者もリヤカーを引かせてもらった。意外と重さは感じないが、バランスを崩さないよう気を付けなければいけない。曲がり角は特に注意が必要で、背後からの誘導を受けてなんとか曲がることができた。

ラッパにも挑戦してみる。息は吐く、吸うを繰り返すだけだが、吸うのが少し難しく、なぜか吐くを2回繰り返してしまった。吸うと吐くとでは音が違うので、タイミングを間違えるとかなり違和感がある。

しかも、ラッパの音は結構響くので間違えてしまうととても恥ずかしい。ラッパを吹きながら片手でリヤカーを引くのは、慣れるまで時間がかかりそうだ。

リヤカーを引くのは12時~19時半ごろの時間帯の中で6~8時間ほど。4駅くらい歩くという。

1時間ほど行動を共にしたところ、買ってくれたお客さんは2人。菅谷さんは引き続き販売を続けた。

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