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まさかの「アメリカン栃木ホラー映画」 衝撃の迷作「ホーンテッド・テンプル」とは

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2019.06.09 20:00
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レビューは軒並み低評価

ホーンテッド・テンプルの公開は米国では17年、日本では18年と少し時間が経っている。DVDも発売されており、すでに観賞した人も一定数いるようだ。

実家の目の前が墓地にも関わらず、怖いものが苦手な筆者はネット上にある作品レビューを確認した。しかし、5つ星の評価で星が1~2つと低いものが多い。

「どこかピントが外れてモヤモヤしている」
「残念ながら普通のクソ映画です」

など観る前から不安になるような文言も見られる。

とはいえ、高評価の人も勿論いる。

「結構...好きかも」
「矛盾だらけの内容だけど、なぜかこの作品が好き」

手放しの絶賛をしているのは見当たらなかったが、ツッコミどころの多さがかえって好評に繋がっている様子。これならビビりの筆者でもいけるはず。

アマゾンプライムビデオのレンタルで観賞した。

差し支えのない程度であらすじに触れると、主人公でカメラ好きのクリストファー(作中ではクリス)が幼馴染のケイトと共に日本にいるケイトの彼氏を訪ねる。

彼らはどういうわけかスペーシアに乗って栃木に赴き、偶然入った骨董品である書物を発見。そこに書かれたある寺に興味を持ち、不思議な少年との出会いなどを経てガイドブックにも載っていない山奥の村へ向かう。

宿で出会った少年に導かれ、寺へ向かった彼らにさまざまな恐怖が襲いかかる――というのが大筋の内容だ。

鑑賞後にまず思ったのは、

「なぜ栃木にする必要があったのか」

であった。

ホラー映画と聞いてはいたが、半人半狐(?)の妖怪らしきものも含め、恐怖感はあまりなかった。

開始してすぐに「日本 栃木」のテロップが入り、東京で一泊した後にスペーシアで移動する描写もあるため作品の中では基本的に栃木から移動しない。

しかし、調べてみるとロケの一部は栃木ではない場所でも行なわれているとの情報がある。

改めてそれらしきシーンを見直すと東京・荻窪の南口仲通りや西郊ロッヂングが映り、千葉・船橋仲通り商店街らしき描写も見られる。

栃木に荻窪と船橋があるのは気づいてしまうと笑いがこみ上げてくるほどの無茶がある。

世界から見れば細かくて無茶だと気づかないかも知れないが、仮にも日本のスタッフもいるのだから誰か止めてほしかった。

最も栃木を感じられたのは宇都宮市にある大谷資料館の地下採掘場跡だった。

地下採掘場跡(2015年10月13日撮影)
地下採掘場跡(2015年10月13日撮影)

むしろ一目で栃木とわかる場所はここくらい。栃木に行っている理由も不明確で、日本語が話せるクリスの存在があってもちょっと不自然さを感じてしまう。

栃木の山奥で英語ぺらぺらの老人がいるのも違和感があった。

とはいえ、翔んで埼玉もタイトルに反して県外でのロケが多かったとのこと。決してホーンテッド・テンプルだけの話ではない。

しかし、過度に栃木愛を期待するのはあまりお勧めできない。

栃木なんだけど栃木っぽさを感じない。なんとも不思議な感覚が味わえる映画なので、機会があればお勧めしたい。

ツッコミどころの多さはレビュー通り、魅力にすら感じられる。

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