大阪で話題!和菓子店の「神業」包装 本店vs支店スピード対決、軍配は?
スピード対決の結果は...
喜八洲総本舗は1948年に十三で創業。目の前で焼いてくれるみたらし団子が名物だ。あぶった時に焦げ目が付きやすく、 タレの絡みをよくするため独特な円筒状の団子は温かく濃厚なタレと程よい弾力感がある団子の相性が抜群で、一度食べただけで忘れないほどのおいしさだ。
酒まんじゅうも出来立てを食べることが可能。冬場の手がかじかむ時期にはまんじゅうの温かさが身も心も冷えから解放させてくれる。
大阪の和菓子店の中でも特に人気が高く、店の前には列ができることも珍しくない。それほどの人気店だからこそか、客に「出来るだけ早く提供したい気持ち」が強いよう。そこで重要になってくるのが包装のスピード感だ。
わずかな時間で箱が紙に包まれる様子はいつしか訪れる者の目を奪い、いつしか喜八洲総本舗の特徴の1つとなった。
筆者が大阪に住んでいた頃、この包装に着目した「ちゃちゃ入れマンデー」(関西テレビ)が本店と梅田大丸店の支店とで包装の勝負を行う企画を18年1月30日に放送した。 どちらの店舗もわずか十数秒で箱が綺麗に梱包された。しかし、あろうことか番組では本店が梅田大丸店に敗北という結果になった。
そこでJタウンネット編集部は本店と梅田大丸店に連絡を取り、再びタイムアタックをお願いすることになった。
大阪に到着し、最初に向かったのは梅田大丸店。
リベンジ企画とあってか梅田大丸店の広報担当者も駆けつける中、チャーミングな笑顔が素敵な女性店員さんが驚異的なスピードで包装した。
タイムは14秒56――。
これだけの速さをもってしても列ができてしまうとは、喜八洲総本舗の人気、恐るべしだ。 買い物客の邪魔にならないよう、今回は一発勝負。それでもこのタイムは速い、速すぎる。
あまりの速さにわずか数分で梅田大丸店を後にした筆者は続いて、本店へと向かった。
阪急十三駅を出てすぐのアーケード街にある店舗は荘厳な作りが目を惹く。
こちらも臨戦態勢だ。
紙の乾いた音が短くテンポを刻み、こちらもすぐさま完成した。
タイムは15秒87! スタート時の遅れが響き、梅田大丸店のタイムへわずかに及ばなかった。
軍配は再び梅田大丸店に上がった。しかし、「お客様に早く提供したい」―― その思いに甲乙がつけられない。おいしさと訪れる人々への誠実さが生んだ「神業」に勝敗をつけようとしてしまったことを反省しつつ、筆者は北新地へと姿を消した。