東京の実家で30年、アラサー男編集長が「移住」と初めて向き合った
2018.08.31 16:00
提供元:北九州市
移住の実情は?
私は翌朝、「お試し居住」利用者の現地コーディネートを行っている岩﨑克司さん(60)に、プログラムの現状をうかがった。岩﨑さんは、営業職の経験を生かし、2年半前から利用者からの「こういう人に会いたい」といった要望に応えるコーディネーターとして活動している。
――「お試し居住」をするのは、どういう世代が多いんですか?
岩﨑さん 圧倒的に50代以上ですね。60代や70代は、住環境を確認したいとか、農業やりたいとか、自分の趣味がしたいとか。趣味のコミュニティーや先生を紹介してあげたりとかは多いですね。
30代は、のびのびと暮らせるようなところで子育てしたいなって人。20代後半から30代初めで、「起業したい」と来る人もいますね。
――私はずっと東京なんですが、他県から移住してくる人も多いんですか?
岩﨑さん 圧倒的に県外からだけど、もともと北九州市出身の人は多いです。あとは近隣の宗像や豊前、中津、下関のほうから来るとか。両親が九州にいて、そこから割と近い都会に移り住みたい人もいます。あとは、家族は住んでないけど、好きな起業家が「北九州に来ない?」って言ってきたとか。やっぱり、人とのつながりがあります。
――つながりがあると、来やすいですよね。
岩﨑さん 一番のポイントは、人なんよ。街に溶け込めると、安心して移住できる。だから「最初の友達」は、私がなってあげればいいなって。「かかりつけ医」みたいに、日ごろから接点を持って、困っていたら紹介状を出してあげるスタンスです。