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奈良から、福岡県うきは市へ移住! 20代女性を決断させた「仲間からの言葉」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.06.19 06:00
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福岡県南東部にある、うきは市。人口は2018年5月末時点で2万9945人と、のどかな地域だ。今、このうきは市で「地域おこし協力隊」として働きたいと、県内外の人々が熱い視線を向けている。

この協力隊は、どのような活動をしているのか。また、どこに魅力があるのか。Jタウンネット編集部は6月上旬、関西から移り住んだ20代の女性隊員に聞いてみた。

「地域振興と観光促進を目的に」

インバウンド推進プランナーとして活動する矢倉さん(左端。写真は以下矢倉さん提供)
インバウンド推進プランナーとして活動する矢倉さん(左端。写真は以下矢倉さん提供)

協力隊の正式名称は、「うきはブランド推進隊」。同市の地域振興や観光促進を目的に、それぞれが与えられたミッション(課題)を遂行しようとする。雇用期間は1年ごとの更新で、最大3年間となる。

この活動は2014年から始まり、これまでに県内外から19人が参加してきた。県内と県外出身の割合は半々で、現在は10名が活動中。卒業後は、うきは市に暮らし続けて働いたり、起業している人が多いとのことだ。

市の担当者は「専門性を持ってミッション解決に取り組んでもらい、活動卒業後もうきは市で起業や定住してもらいたいですね」と話す。

実は、筆者がこの活動に注目したきっかけは、大学時代にゼミで一緒だった矢倉紗弥佳さん(25)が隊員だったからだ。

矢倉さんは17年4月から同市に暮らし、外国人観光客に向けた情報発信や、現地での周遊をサポートできるよう整備する「インバウンド推進プランナー」のミッションを与えられている。

外国人観光客は観光情報をブログで入手することが多いため、矢倉さんは香港や台湾で人気のブロガーを呼び、観光地の紹介などをしてきたそうだ。これらの活動の甲斐もあって、訪れる人は年々増加傾向にあるという。

「地域の中で生きる豊かさを感じられる」

矢倉さんは奈良県出身で、関西の大学に通っていたが、14年に対馬列島(長崎県)での農業インターンで推進隊の1期メンバーと知り合った。これをきっかけに、春や夏休みにうきは市へ行くようになり、自然や食べ物と触れ合う中で「住みたいと思うようになった」と振り返る。

移住を決めたのは、就職活動が始まる直前の16年春。決心前に同市へ行き、市役所や推進隊メンバーに相談すると、こんな言葉で背中を押されたという。

「こっちに来るなら絶対後悔はさせない。全力で応援するから」

実際に住んでみると、「ますます好きになった」と話す。

「来る前は観光としての側面でうきは市を見ていましたが、住んでみると、農家さんを手伝うと農産物をもらえたり、よく通うケーキ店で新作が出ると味見をさせてくれます。関西にいた時はお店に行くと『店と客』の関係がどうしてもありましたが、うきは市だと親戚づきあいのような親密さになり、地域の中で生きる豊かさを感じられます」
道の駅うきはで販売している「桃サンデー」
道の駅うきはで販売している「桃サンデー」

矢倉さんのオススメの風景は耳納連山(福岡県筑後山脈北部)。いつも南の方角を向くたびに、「見てるだけで落ち着く」のだそうだ。

矢倉さんはいま、飲食店、案内所といった事業者と外国人観光客との交流を図ろうと、レクリエーションを企画している。また、矢倉さんが運営する、「ukiha_brand」インスタグラムには、自然風景や食べ物の写真を投稿する際に日頃からハッシュタグで「##ukiha」と、外国人に向けての発信を意識している。

「外国人観光客が小さい規模でも何度も楽しんでもらえるような環境作りをしていきたい。うきはのみなさんにも外国人に対しウェルカムな気持ちを持ってもらいたい」と今後の活動に意欲を示した。

【6月19日19時追記】矢倉さんからの指摘を受け、記事内容を一部修正いたしました。

うきは市南部にそびえ立つ耳納連山
うきは市南部にそびえ立つ耳納連山

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