「隣室から異常な悲鳴。警察に通報したら数日後、数台のパトカーが集結し...」(都道府県不明・20代女性)
近年、ニュースになる機会も増えたDV(家庭内暴力)。表からはなかなか見えないその被害の一端が、「騒音」という形で隣人に伝わっていた――。
そんな体験談を投稿してくれたのは、某県のCさん(20代女性)だ。引っ越したアパートのお隣から聞こえてきたのは、どう考えても普通ではない男の怒鳴り声や、赤ちゃんの泣き声。思い切って警察に電話したところ、事態は急転直下の展開を見せる。
ファミリー向けアパートに引っ越したら...
こんにちは。いつも拝見しております。長くなりますが、私が体験した隣人トラブルをお送りいたします。
数年前のお話です。当時、お付き合いしていた婚約者と、将来を見据えてファミリー向けのアパートに引っ越しました。家賃は比較的安いにも関わらず、建物はそれなりにきれいで、周りも閑静な住宅地で過ごしやすく、保育園や小学校が近いとあって、新婚さんや子どものいる若い夫婦、シングルマザーさんなどが、たくさん入居していました。
入居してすぐ、周りのお部屋にごあいさつにうかがったのですが、お隣のお部屋だけ、何度行っても不在でした。引っ越して数日後、お隣から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきたので、ご在宅なのだとわかりおうかがいしましたが、居留守されてしまいました。
大変な時なのかな、と思いつつ、しかたなくごあいさつの品とお手紙を置いていくことにしました。
昼夜問わず聞こえる赤ちゃんの泣き声
それから、昼夜問わずお隣から何度も赤ちゃんの泣き声が聞こえるようになりました。当時子どもがいなかった私は、「赤ちゃんってこんなに泣くんだ。大変だなあ。いつか私も子どもができたら、お互いさまになるのかな」くらいにしか思っていませんでした。
しかし数カ月経つころから、赤ちゃんの泣き声に加えて、男性の怒鳴り声と女性のすすり泣く声が聞こえてくるようになりました。
結局お隣さんとはそれまで一度も顔を合わせられておらず、旦那さんがいるのもそこで初めて知りました。とはいえ、他の部屋からも夫婦げんかの声や子どもを叱る声がすることはたまにあったので、そこでも私は「お互い様」と思い、気にしないことにしました。
あまりにも頻繁な怒鳴り声、心配になってきて
しかし、お隣の怒鳴り声の頻度はあまりにも多すぎました。それに加えて、物が割れるような音や、壁に何かがぶつかっているような音もするようになりました。騒音も確かに不満ではありましたが、悲鳴に近い声で泣いている赤ちゃんや、女性が無事なのか不安になりました。
同居している彼と相談して、思い切って警察に行って相談することにしました。警察は単なる隣人トラブルと受け取ったのか、「騒音トラブルは当人同士で解決してほしい」と面倒そうに対処されました。そこで、とりあえず住所と表札に書かれているお隣さんの名字だけ伝えてその日は帰りました。
緊迫した声で警察から電話が
それから数日後、警察から私に電話がかかってきました。
「以前相談された、隣人の様子はどうですか」
緊迫した様子です。ちょうどその時もお隣さんからは男性の怒声と、女性の泣き声が聞こえていたので、それを伝えると、
「今からそちらに向かいます。もし隣人が出かけるようなら、また連絡してください」
数分後、サイレンを鳴らさずに数台のパトカーと白バイが到着。警察がお隣のドアをノックする音が聞こえた直後、激しく争うような物音が聞こえてきました。どのくらい、それが続いたでしょうか。少し静かになったので、窓からそっと様子をうかがってみると、取り押さえられた男の人が、警察に連れて行かれるところでした。
その後、警察の方が改めて私の部屋にやってきました。そのとき聞いたところによると、奥さんから「旦那に殺されそうだ、助けてほしい」という通報があったのですが、住所や名前をきちんと聞けずに電話が切れてしまったそうです。しかし、その断片的な内容が、私の相談と似ていたため、すぐに駆けつけられたのだとのことで、とても感謝してもらえました。
結局、お隣の奥さんと赤ちゃんはその後すぐ引っ越していきました。私もなんとなく居づらくなってしまい、しばらくしてアパートを出ました。
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