A5黒毛牛に舌鼓! 資生堂パーラー銀座本店で、福島の秋を味わってきた
2016年9月22日、資生堂パーラー銀座本店で「資生堂パーラーで味わう『ふくしま秋の味覚』」が開催された。
福島のブランド牛「銘柄福島牛」をはじめ、福島県産の野菜や果物、畜産物などを使ったメニューを堪能し、生産者の話を直接聞けるイベントだ。この日限りのスペシャルメニューを抽選で選ばれた約60人が味わった。
素材の味が楽しめるスペシャルメニュー
テーブルに運ばれてきたのは、福島の秋の味覚を生かした6品とドリンク。
まずは、筆者がメニューを見て1番楽しみにしていた「福島牛内モモ肉のローストビーフサンド」から食べてみる。
「福島牛」は福島県で肥育された黒毛牛で、やわらかい肉質と鮮やかな霜降りが特徴。このビーフサンドには、福島牛のなかでも最上級のA5ランク「銘柄福島牛」が使われている。
当日登壇した福島牛の生産者の門馬さんは、出荷する牛はすべて放射能検査を通過しており、与えるエサも検査を通過したもののみを与えることで2重、3重の対策を講じていると話した。
やわらかいローストビーフに旨味がギュッと詰まっていて、噛んでいくうちに美味しさが口いっぱいに広がる。旨味の秘密をシェフに聞いてみると、焼きたてではなく少し寝かせることで、肉汁を外に逃がさず、肉本来の旨味を中に閉じ込めているそうだ。
また「会津地鶏卵のカスタードプリン」は、資生堂パーラー伝統のレシピに会津地鶏卵をあわせたものだ。会津の地鶏卵は通常の鶏の約半分しか卵を産まないため、しっかりとした卵の味わいと濃厚なコクが凝縮されているという。
確かに濃い黄色からもその濃厚さが伝わってくる。スプーンを入れると、もっちりとした感触で、口に入れる前から期待が高まる。食べてみると、特徴である卵の甘みと濃厚なコクが感じられた。すこし苦みのあるカラメルがやさしい卵の味わいを引き立てている。
そのほか、出荷量の少ない福島県のオリジナルブランド梨「涼豊」や、日照時間の長いいわき市でしか栽培できないといわれるイチジク「桝井ドーフィン」など、福島の秋の味覚の美味しさが存分に楽しめる贅沢な時間だった。
3.11の原発事故以降、福島県では放射能検査を徹底。生産段階から出荷前まで複数回にわたって検査を実施しており、安心・安全な素材だけが市場に流通している。また牛や米については、全頭検査や全量全袋検査を行っている。
福島県産の農畜産物の出荷量は震災から5年が経ち徐々に回復してきたが、未だ震災前の出荷量には届いていないものもあるという。福島県の職員は、首都圏の人にも安心して食べてほしいとアピールしていた。
資生堂パーラーでは今年1月にも福島の名産品「あんぽ柿」の魅力を伝えるイベントを開催しており、今後も定期的にこのようなイベントを開催していく予定。
詳細は公式サイトへ。