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きっかけは子供の頃の思い出...イスで商店街を駆ける「いす-1GP」理事長に話を聞いてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2016.05.27 06:00
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2時間耐久の過酷な「いす」レース

画像は「いす-1GP」公式サイトから
画像は「いす-1GP」公式サイトから

2010年に第1回が開催された「いす-1GP」は、その後徐々に回数を増やし、2015年度には12回開催されるほど人気が高まっている。レース形式は2時間の耐久戦で、使用できるのは改造されていない市販の事務いすのみだ。レース前にはスタッフによる車両のチェックが入る。決められたコースをより多く周回できたチームの勝利となり、トップ争いをするチームは100周以上走り続けるという。想像以上に過酷なレースだ。

取材に応じてくれた事務椅子レース理事長の田原さんは、同時に「キララ商店街」(京都府京田辺市)の理事長でもある。

いすレースの始まりについて、

「キララ商店街の活性化を考えた時に、身近にあるもので何か面白いことが出来ないか、というのをまず考えました。話し合う中で、普段仕事中に座っている事務いすはどうだろう、という意見が出ました。小学生の頃、先生のいすで遊んだりした思い出もあったので、ちょっと試してみることにしたんです。夜な夜な何人かで集まって実際に走ってみると、疲れはするけどそれ以上に楽しく、爽快感がありました。そうしてできたのがこの事務いすレースです」

と語った。

確かに、キャスター付きの椅子で走り回るのは、少なくない数の人が経験したことがあるだろう。子供の頃には叱られことを、大人になってから思い切り出来るということで、広い世代の共感を呼んだのかもしれない。

「その内、他の地域の商店街からもレースを開催したいという連絡をもらうようになりました。開催地には私自身が出向いて、運営のノウハウと理念を伝えています。開催するうえで大事なのは、行政ではなくて商店街が主体となって手を挙げてくれることです」

やりたいという意思があるからこそ、商店街が一丸となって楽しむことが出来、他の地域へのアピールにもなると、町おこしとしての「いす-1GP」について語った。

また、

「大会を繰り返したことで、ある程度経験の蓄積もあるので、どうやったら人々の興味を引けるか、という点もかなり研究しています。ただ「やります」と発表するだけでは人は動かせないので、ポスターなどにはとても力を入れています」

と、インパクトのあるポスターに関してもコメントした。

優勝チームには90㎏のお米が商品としてプレゼントされ、2位は60㎏、3位は30㎏となる。副賞には地元の野菜や品物、KOKUYOの高級オフィスチェアー「Bezel」などがおくられる場合もある。

現在では、開催地のチームだけでなく、他の地域や企業がチームを組んで参加することも増えている。旅行ついでに観戦、または参加なんてしても良い思い出づくりになりそうだ。

2016年度の「いす-1GP」は、5月24日現在で第4戦まで開催が決定している。

第3戦の「鳴門GP」(徳島県鳴門市鳴門大道銀天街)が6月4日、「奥州GP」(岩手県奥州市中町商店街)は7月2日に開催される。

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