危機に立つ日本の「ラッコ飼育」
2016.03.27 07:47
国内の個体数減少の理由とは?
その大きな原因は、ラッコの輸入が行われなくなったことです。飼育研究部の石原良浩次長によれば、野生のラッコが減少、絶滅危惧種に指定されたため、1998年に輸入されたのが最後とのこと。
輸入が途絶えて10年以上、これまでに約20頭もの繁殖を成功させ、数を減らさない努力をしてきました。
しかし新しい個体が入ってこないため高齢化が進み、なかなか妊娠に結びつかないなど問題もあるそうです。
そこで現在とられている対策の一つが「ブリーディングローン」です。
希少な動物を絶やさず増やすために、国内で動物を貸し借りする制度で、東山動植物園のユキヒョウや、名古屋港水族館のエンペラーペンギンも、この制度により繁殖を図ってきました。