つや姫ちゃんかわいい！ 山形の「お米」をアイドル擬人化したご当地キャラが誕生

日本有数の米どころとして知られる山形県に、「新米」アイドルがデビューする。山形県産のブランド米を擬人化した2次元アイドルグループの「※RiCes（リセス）」である。

2つの意味で「新米」とは、これまた完成度の高いご当地キャラが登場した......かと思いきや、イラスト自体は「普通の美少女キャラ」といった雰囲気。各キャラのプロフィールを見ても、「山形のお米」である必然性はあまり感じられない。

考案者である地元の有志団体に「これ、普通の美少女キャラじゃないですか」とツッコミを入れると、予想だにしない答えが返ってきた。何と、お米の要素が感じられないキャラは「あえて狙っている」のだという。

「つや姫が着ている服をよく見てください...」

山形県産米非公認アイドルだという「※RiCes」は、山形の米をアピールするために農家を含む地元の有志団体が考案したアイドルグループだ。メンバーは「羽前つや姫」、「荘内はえぬき」、「宮木ひとめぼれ」の3人。それぞれ、下の名前がそのままモチーフとなったブランド米の名称になっている。

しかし、上の画像のようにその見た目は「普通の美少女キャラ」にしか思えない。各キャラクターに設定されたプロフィールも、「ちょっとワガママ」（つや姫）、「幼く見られがちですがつや姫よりも年上」（はえぬき）、「たまに貧血でふらつく」（ひとめぼれ）と、お米とは一切関係のない記述ばかり。

しかし、考案者の1人は「こういった無関係な設定やデザインは、あえて狙ったものなんですよ」という。

「最初の段階から『逆に、お米らしさをなくしたキャラにしたい』というのは、私たちの合言葉の1つでした。既存のブランドイメージに、あまり縛られたくはなかったからです」

「でも、分かる人には分かる要素は詰め込んでいます。例えば、つや姫が着ている服をよく見てください。県が決定したパッケージロゴが、服の柄になっているでしょう。ちなみに、このロゴはあの佐野研二郎さんがデザインしたものなんですよ（笑）」

誰もが分かるネタよりも、地元の人が「思わずニヤリ」とするような要素を盛り込みたかったという。キャラの名字や設定にも、それぞれの品種の特性を隠しているそうだ。

第一弾の活動として、グループの名前を冠した新ブランド「※Rices」を2015年11月12日から販売する。おいしさを数値化した「食味値」で80点以上（平均はおよそ65点）を記録したお米だけを厳選した、しっかり味にもこだわった商品となる。

各キャラのモチーフとなった3品種を展開し、パッケージにはオリジナルイラストがプリントされる。価格ははえぬき、ひとめぼれが2500円（税込）、つや姫が3000円（同）。容量は5キロ。お米の売れ行き次第で、公式ソングの作成といった新たな展開を考えているそうだ。