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「遺伝子レベルで組み込まれてる」...東北人の芋煮にかける熱すぎる意気込み、そのルーツは?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.09.26 11:00
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「絶対に共存は無理だし、戦うことでしか分かり合えない」

東北のなかでも、とくに芋煮が盛んな地として知られる宮城県と山形県。しかし、両県民にとっての芋煮は全く違うものだ。宮城では豚肉を使った味噌ベースの芋煮が一般的だが、山形では牛肉を使った醤油ベースのものが定番とされている。

山形風の芋煮(H-shimoさん撮影、wikimedia commonsより)
山形風の芋煮(H-shimoさん撮影、wikimedia commonsより)

一部では「芋煮戦争」と揶揄されるほど、両県民の対立は根深い。どうやらお互いの芋煮を、以下のように認識しているらしい。

「宮城風もおいしいけど、これはサトイモの入った豚汁だよね」
「いやいや、山形風こそサトイモの入ったすき焼きみたいなものでしょ」

この芋煮戦争に対しては、一部の東北人からは「絶対に共存は無理だし、戦うことでしか分かり合えない」という声も寄せられている。ツイッターを見ても、両県民とみられるユーザーが以下のように意見を戦わせている。

そのほかにも、秋田では「鶏すき風で、具材にきりたんぽ」、福島では「味噌と醤油をブレンド」、三陸地方では「具材に魚を入れる寄せ鍋風」など、芋煮のスタイルは東北各地で千差万別だ。

ちなみに、現在の芋煮会のルーツは江戸時代まで遡るという。芋煮会が東北地方限定で定着した理由には、温度が低すぎると腐敗するサトイモの特性がある。つまり、関東以南に比べて気温の低い東北地方では、秋に収穫したサトイモを厳冬期前に食べきらなくてはならなかった。そこで、サトイモを一気に消費できる芋煮会の原型が農村を中心に行われるようになったそうだ。

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