「おしるこ」はこしあん? 粒あん? アンケートの結果が東日本・西日本で全く違っていた!
関東は、粒あんもこしあんも、どちらも「おしるこ」
どうしてこうも地域差が出たのだろうか。これは、「おしるこ」という言葉が指すものが、東西で微妙に異なっているためだ。
代表的な地域を挙げながら、いくつか比較してみよう。
東京都は投票総数が422票で、そのうち粒あんは48.6%、こしあんは51.4%だった。ほぼ拮抗していると言っていい。
関東では、粒あんを「田舎じるこ」とか「小倉しるこ」と呼び、こしあんは「御前しるこ」という。どちらもひとくくりにおしること認識しているからであろう。つまり、おしることいえば、粒あんもこしあんも両方が頭に浮かぶようだ。
次に、静岡県は投票総数は23票、粒あんは65.2%、こしあんは34.8%だった。粒あん派が主流と言える。東日本でも多くの地域は東京のように、粒あんとこしあんが拮抗する結果になったが、静岡のほか日本海側の地域・中部地方の一部では、粒あんが特に優勢な傾向が見て取れる。
一方、大阪府の投票総数は88票、粒あんは21.6%、こしあんは78.4%だった。こしあん率がかなり高い。
また京都府を見ると、投票総数は29票、粒あんは13.8%、こしあんは86.2%だった。圧倒的にこしあん派である。
というのも関西では、関東でいう「粒あんのおしるこ(田舎じるこ)」はお汁粉ではなく、「ぜんざい」と呼ばれ、別物として区別されているからだ。逆に言えば、「おしることいえばこしあん」エリアは、汁物としての「ぜんざい」が一般的な地域だと言っていいだろう。