「百貨店4店中3店が閉店」...和歌山市の厳しい商業事情
関西地方の大都市ではここ数年、百貨店の開業や改装が相次いでいる。中でも2014年3月7日に開業した「あべのハルカス近鉄本店」は日本一の営業面積を誇る。府南部もイオンりんくう泉南やコストコ、りんくうプレミアム・アウトレットなどの商業施設が進出している。関西国際空港に近いこともあって、外国人観光客も訪れる。
その影響を受けているのが和歌山市だ。市内に4つあった百貨店のうち3つは撤退または自己破産。中心部の空洞化は目を覆うばかり(参照:消える高島屋とシャッター通り、そしてイオンモール...記者が見た和歌山市の今)。
地元の小売業も不況にあえぐ。和歌山県内最大手のスーパー・オークワ(和歌山市)は、2014年3~8月期の連結決算を9月29日に発表。最終損益が500万円の赤字だった(前年同期は2億2100万円の黒字)。
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オークワ(kouko0515さん撮影、Wikimedia Commonsより)
不採算10店舗の閉鎖等による特別損失、消費税増税+値上げラッシュなどによる買い控えが主な要因だが、3月16日に「イオンモール和歌山」が出現して競争が激化したことも無視できない。
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イオンモール和歌山のショップストリート(写真は編集部撮影)