千葉・野田市などが目論む壮大な「東京直結鉄道」計画は果たして実現可能か
有楽町線は無理っぽいからTXで!?
収まらないのが、野田市だ。東京に直結する列車が通っていないから、若い人が東京に出て行ってしまう――と地方都市のような悩みを抱える野田市は、東京に直接つながる路線がどうしても欲しい。そこでぶち上げたのが、「東京直結鉄道構想」だ。
有楽町線延伸計画と言いつつも、まずは有楽町線ではなくTXと接続することを優先している。野田市からTXと接続する八潮駅までを建設し、ついでにTXへ直通運転も――これが構想の概要だ。TXは東京駅延伸構想も進んでいて、実現すれば利便性はさらに高まる。豊洲は発展している街だけれども、東京駅まで1本で行ける魅力は大きい。
埼玉県草加市・越谷市・八潮市・吉川市・松伏町、千葉県野田市、茨城県坂東市・常総市・下妻市・八千代町の10自治体は、「地下鉄8号線建設促進並びに誘致期成同盟会」を結成し、国に働きかけを行っている。ちなみに地下鉄8号線とは有楽町線のこと。第1段階は八潮~野田市(地図の茶色の実線部分)で着工し、第2段階で野田市から先の整備を(薄茶色の実線部分)――というのがその主張。TXの最大株主が茨城県なので、茨城県の自治体も巻き込んだというのはうがちすぎか。