秋田県の子どもたちが日本一「優秀」な6つのポイント
「いい子」を育てたければ、秋田に住むのが一番!?――大垣共立銀行(岐阜県大垣市)のグループ企業、共立総合研究所は、「いい子どもが育つ」都道府県ランキングを2014年4月2日に発表した。総合の1位だったのは秋田県で「偏差値」は65.8、過去2回の調査でトップだった宮崎県は2位で同63.3、山梨県は前回と同じ3位で57.0だった。
ランキングは、2013年度に行われた「全国学力・学習状況調査」の小学6年生を対象とした学習状況調査(児童質問紙調査)にある123設問のうち、「子どもの資質や成育環境として望ましい・望ましくないという判断が可能」な11分野46設問を抽出して、再計算して偏差値化している。
偏差値65.8とは大した優秀さだが、では秋田県の子どもはいったいどこが優れているというのだろうか。
秋田県の子どもは純朴でマジメ
評点トップを占めたのは、生活習慣、意志・人格、道徳・規範、社会への関心、コミュニケーション能力、体験の6分野20設問だ。
生活習慣の分野で秋田県の回答率がトップだった設問は2つあった。「毎日、同じくらいの時刻に起きていますか」が64.5%で、「毎日、同じくらいの時刻に寝ていますか」が42.6%。秋田県では、規則正しい早寝・早起きの習慣が広く普及していることがうかがえる。
意志・人格に関する設問で全国トップだったのは3つ。「ものごとを最後までやり遂げて、うれしかったことがありますか?」が76.7%で、「難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦していますか」が84.4%、「人の役に立つ人間になりたいと思いますか」が77.8%だった。根気やチャレンジ精神、他人に奉仕する心が秋田県では育まれやすいということか。
次に道徳・規範の分野を見てみると、「人の気持ちが分かる人間になりたいと思いますか」が75.3%、「いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思いますか」が85.9%、「友達が悪いことをしたときは注意しますか」が40.8%と、3つの設問が全国1位の回答率だった。
口下手と言うイメージも払拭?
社会への関心では、「地域や社会で起こっている問題や出来事に関心がありますか」の回答率が67.4%、「地域や社会をよくするために何をすべきかを考えることがありますか」が52.2%だった。秋田県は全国では珍しく「秋田県が乗り越えるべき指標」としてワーストの項目も公表している。悪いところもオープンにしてみんなで考えようという風土があり、それらが影響しているのかもしれない。
東北は口下手な土地柄というイメージが強いが、コミュニケーション能力でも秋田県は高回答率だった。「友達の前で自分の考えや意見を発表することは得意ですか」が54.8%で、「自分の行動や発言に自信を持っていますか」が64.4%など、全5項目で1位を占めた。
体験については「自然の中で遊んだことや自然観察をしたことがありますか」の1設問しかなかったが、回答率が60.6%と全国1位だった。ちなみに2位は東京都の60.3%。地元の豊かな自然が生きた格好だ。
ただし辛らつな意見も...
この結果に対しては、ツイッターには次のような意見が寄せられている。
いい子が育ってもメンタル弱いし県外行ったら帰ってこないから少子化爆速してんのも秋田県よ!|「いい子どもが育つ」都道府県ランキング、1位は秋田県!最下位の都道府県は・・・ : はちま起稿 http://t.co/OvJT3Z6b7h
— Makot (@moonshinechild) 2014, 4月 5
『いい子どもが育つ』都道府県ランキング 1位は? http://t.co/ArYjnz0TOz @HuffPostJapanさんから 上位の県が経済的には苦しい県がほとんどなのが悩ましい
— 早稲田 治慶(本名) (@waseda_fablab) 2014, 4月 6
「いい子どもが育つ」都道府県ランキング、1位は秋田県!最下位の都道府県は・・・ http://t.co/6nk9wibgFg 学力なんて個人差があるんだから気にしてもしょうがない。むしろ天才や商才に勝る物なし、と声を荒げておいちゃんは言いたい!←成績良くなかったので(´・ω・`)
— TF (@Kamaitachi2013) 2014, 4月 6
教育熱心さにおいて、秋田が全国でもトップクラスなのは間違いない。ただ少子化を初め、少なからぬ問題を秋田が抱えているのもまた事実。現在の「優秀な」子どもたちが大人になったときこそ、皆が力を合わせて当地の問題を解決していくことができる日なのかもしれない。