阪神大震災から19年...「震災遺構」守ることの大切さ
2014.03.28 06:59
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2014年3月11日放送で「阪神・淡路大震災の震災遺構」について取り上げていました。
兵庫県・淡路市にある北淡震災記念公園には、19年前に阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層がそのまま残されています。
またこの公園の一角には、神戸市内で地震と火災に遭いながらもその姿を残した「神戸の壁」が移設されています。
リメンバー神戸プロジェクトの三原さんは神戸市内で被災し、震災発生から一ヶ月経ったある日、神戸市長田区のガレキだらけの街を歩きながら異様な壁に出会いました。三原さんは、地震と火災を乗り越えたその壁を残すべきだと感じました。
未来のために震災を伝える「震災遺構」
調べていくとその壁は、戦前に建てられた市場の防火壁であることがわかり、その所有者を見つけたのは行政による撤去が行われるわずか3日前であったと言います。
三原さんの思いをうけて所有者も保存に同意しましたが、再開発の妨げになるとして現場での保存は叶わず、神戸の壁の本体は淡路島へ、基礎部分はベンチに加工されて神戸市内に設置されています。
東北で震災遺構が次々と姿を消すなか、三原さんは「はっきりとした生き証人であるし、震災を伝える物として未来のために、次の災害に備える象徴として残していきたい」と"物として残すことの大切さ"を訴えます。(ライター:ツカダ)