7人の美人初嫁が男根にまたがり晴天の大空へとわっしょーい! 新潟「ほだれ祭り」
初嫁「またがるのが夢だった」
それが終わると神事である「清殿式」と「献撰の儀」。一同しんと静まるなか、佐藤神主が「かしこみ~かしこみ~」と集落の発展や参加者の健康などを祈願していきます。
その後に登場するのが、この祭りの主役である初嫁さん。今年はこちらの7人です。
初嫁さんによる自己紹介、そして鏡開きを終えると、参加者にはお神酒と榊の葉が振舞われます。
それが一段落すると、いよいよほだれ様の"出陣"。なんせ重さが600キロ。慎重に社からおろしていき、下で待ち構えている400キロの台座に合体。
さぁいよいよクライマックスです! ぶぉ~ん、ぶぉ~んと開始を告げる法螺貝の音。ドドンドンドンと囃し立てる太鼓の音。
まずは3人の初嫁さんがほだれ様の上に乗り......
そーれ! わっしょーい!!
続いて4人の初嫁さんもわっしょーーーーい!
合計1トンにも及ぶほだれ神輿は周囲を一周して初嫁さんの子宝・安産を祈願します。それにしても初嫁さんも、担ぎ手もみんな笑顔。場内では進行役の方が
「大いに写真を撮ってください!」
「ほ~ら、揺さぶらないと子供できないよ~!」
とマイクパフォーマンスで笑いを取っておりました。
さらに女性を片っ端から担ぎ上げ、ボランティアの女の子も、すでに子持ちの若ママもわっしょい! 会場は興奮のるつぼと化しておりました。
ただし、この後13時53分にバスが通るため、急いで一旦撤収(笑)。ほだれ様を再び社にお運びし、最後に初嫁さんが富くじを撒いてお祭りは14時過ぎに終了となります。なお富くじの1等は米俵!!
帰り際、今年の初嫁さんである坪井円香さんと、夫の裕章さん夫妻にインタビュー。2人は栃尾の病院で働いていたときに知り合ったそうで、円香さんはなんと、ほだれ様にまたがるのが子供のころからの夢だったそう。わっしょいされてる感想を聞くと、「最初は高かったけど幸せな気分でいっぱいでした」と答えてくれました。ちなみにお子さんは2人欲しいそうです。
お幸せに!
さて、帰りはというと、実はさきほどのバスが栃尾車庫行きの最終バス。ということで、別の路線が合流するいずみ苑のバス停まで2キロ歩きました。
景色がいいので歩くのは苦にならないと思いますが、いずみ苑には15時5分までに着かないと、さらに4キロ歩くか1時間半待つか、タクシーを呼ぶかの選択に迫られますので、みなさん来年行く場合は注意してくださいね。
【ほだれ祭り】
日時:毎年3月第2日曜日
時間:11時~14時過ぎまで(大数珠繰りは10時頃より)
場所:新潟県長岡市来伝617(下来伝公民館 )
今回の筆者:織江賢治(おりえ・けんじ)
1975年愛知県生まれ、茨城県在住。出版社勤務を経て現在フリーの編集者・ライターとして活動。雑誌やムックを中心に執筆や編集を行う。プライベートで全国の鉄道の駅とその周辺を歩く「駅鉄活動」をライフワークとし、それが高じて各地の祭りや風習、珍スポット探検なども行っている。今までに行った祭りは200以上。【バックナンバー】
[第1回]新郎を雪上に投げ飛ばす! 新潟の奇祭「むこ投げ・すみぬり」
[第2回]ふんどし男のケツにウホッ! 千葉・匝瑳市「冷水ぶっかけ裸祭り」
[第3回]燃える雛人形、女神輿は弾み、ブラジャーが奉納される! 和歌山市「淡嶋神社の雛流し」