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茨城県民にとって「納豆」もはや家族も同然!?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.02.14 18:30
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47都道府県のご当地ネタを紹介するバラエティ番組「秘密のケンミンshow」(日本テレビ系)。2014年2月13日の放送は、1県限定スペシャルとして「自称北関東の雄」茨城県を取り上げていた。

あんこう鍋やレンコンなどご当地自慢のフードがあるなかで、「県民熱愛グルメ」コーナーのテーマに選ばれたのは、茨城の代名詞ともいうべきソウルフード「納豆」だ。十分に語り尽くされたと思いきや、奥はまだまだ深かった。

納豆(kc7fysさん撮影)
Natto!

納豆は1分以上かき混ぜるのが鉄則!

番組スタッフがご当地スーパー「フードスクエアカスミ水戸赤塚店」の売場を覗いてみると、多種多様な納豆が所狭しと陳列されている。都内のスーパーでは見かけない地場ブランドの製品もあり、その数なんと37アイテムにのぼる。それもそのはず、県内には製造業者が47社もある。もちろん日本一の数だ。

種類の多さもさることながら、その食べ方も他県民では想像もつかないほど凝っている。まず、最低1分間以上は何もかけずにかき混ぜる。糸を出して食材の旨味を引き出すためだ。納豆が白くなりはじめた時点で、ようやくタレやネギ、辛子を投入する。フワフワの粘りにタレを後がけするとマイルドなテイストになるのだとか。

普通の食卓はこれでおしまいだが、日立市のある家庭では、たくあんや大根の漬け物をトッピングしている。年配の男性はその理由を次のように説明する。

「ねちょーを、たくあんとかおしんこのポリポリで解決してくれるの」

ネバネバの納豆に、塩気とポリポリした食感が実にマッチするというのだ。

このほかにも、納豆の上にカレーをかけたり、マヨネーズをミックスしたり、朝食べるトーストに盛ったりと、茨城県民にとってはまさに万能食材。居酒屋では納豆のかき揚げなるメニューも提供している。

水戸納豆の歴史は常磐線開通とともに

病的...いやいや情熱的というべき茨城人の納豆愛だが、地域ブランドとしての歴史は意外と新しい。創業125年の「水戸天狗納豆 笹沼五郎商店」(水戸市)の5代目社長は、常磐線開通を機にブレイクしたと話す。

「茨城県で納豆が好かれるようになったのは、1889年(明治22年)、当社が商売として(水戸で)はじめて納豆を売り始めたことがきっかけと聞いております。当時、全国的に納豆は大粒の大豆が主流だったんですが、茨城水戸は小粒の納豆が主流。同年、水戸駅開通の都市に水戸の土産品として納豆を売り始めたら、他県では今までに見たことのない小粒だと口コミで広がっていったそうです」

納豆好きは酒蔵立入禁止

茨城の特集ということもあって、スタジオには地元出身のタレントが勢揃いしていた。古河市育ちの渡辺徹は、「納豆は家族みたいなものだから。だって、生まれて気がついたら家の中にいたんだから」と、少々オーバー気味に語る。「1000種類くらいありますから、食べ方が」と話すのは水戸市出身の渡辺裕之。本拠地だけに説得力がある。

県北部の常陸大宮市で生まれ育った女優で、栄養士の資格を持っている白石美帆は「シーチキンとマヨネーズを合わせると本当においしくて。ちょっとやってみてください」と、お気に入りの食べ方をカミングアウト。いばらき大使を務める磯山さやかは「納豆専用のタレも売ってるんですよ。しそ風味がすごくおいしい」と発言。白石も大きくうなずいていた。

ユニークなエピソードを披露したのは、結城市出身の野球解説者、広澤克実だ。

「大人になって酒蔵に取材に行ったときに、『納豆食べてる人は入れません』って言われた。納豆菌が麹菌を殺すんでダメだと。納豆食って困ったのはそれだけですね」
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