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「静岡」本当の意味は「いやしい丘」!?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.02.06 16:49
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駿府→賤が丘→静岡

もともとの名前は「(駿河)府中」、略して「駿府」といわれ、徳川家康の隠居城だった「駿府城」にその名を残している。

廃藩置県によって府中藩は「静岡藩」と改められたのだが、その理由は「府中は『不忠』につながり縁起が悪い」と藩内からクレームが出たからだ。当時の静岡には、新政府の命令で江戸から移住を余儀なくされた元幕臣たちが大勢いた。今の時代感覚からすると笑い話だが、不忠藩と言われるのは嫌だったのだろう。

また「府中」は国府所在地を意味し、東京都と広島県にそれぞれ「府中市」があるほどポピュラーな名称だ。紛らわしいのを避けたい新政府の意向もあったようだ。

それではということで代わりに検討された名前が「賤が丘」。由来は駿府城の北側にある標高171メートルの「賤機山(しずはたやま)」で、山頂からは静岡市街地や駿河湾が一望でき、夜景スポットしても知られている。

賤機山(ブログ「一期一会 出会いの瞬間(とき)」より)
賤機山(ブログ「一期一会 出会いの瞬間(とき)」より)

ところが、そこにまた物言いがついた。元幕臣の教育者・向山黄村からだ。静岡市役所近くにある石碑「静岡の由来」から引用しよう。

「藩学校頭取の向山黄村先生は時世を思い土地柄を考えて、静ケ丘即ち『静岡』がよいと提案され、衆議たちまち一決。同年(1869年)六月二十日『駿州府中静岡と唱え替えせしめられ候』と町触れが達せられた」(句読点などは編集部)

ここには詳しい理由が記されていないが、「賤しい丘」に通じるという理由が大きかったようだ。

なお「賤機」という名前は地元の学校や陶器の名称にいまも使われている。また賤機山の周辺には麻機や服織といった地名があり、別に「賤しい」という意味はなく、「織具」を意味するともいわれている。

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