工場萌え必見! 北九州と山口で「夜景観光大作戦」
ここ数年、「工場夜景」の魅力に取りつかれる人が増えている。彼らの熱愛っぷりは「工場萌え」と呼ばれ、SNSなどで愛好家の輪が広がっている。
このブームに目を付けたのが、大規模工場を抱える福岡と山口の2県にまたがる北九州と周南、防府、宇部、山陽小野田、下関の6都市だ。2013年の10月から「2013大夜景キャンペーン~史上最大の夜景観光大作戦」と銘打ったキャンペーンを展開している。
アイアンツリーがライトアップ
見所が多いのは北九州だ。小倉北区の新日鉄住金小倉製鉄所に立つ高さ205メートルの煙突「北九州アイアンツリー」は、11月23日からライトアップされ、金・土・日の日没後約4時間、鮮やかに彩られる。
若松区にある「高塔山公園」の展望台は、真っ赤な若戸大橋や八幡・小倉エリアの工場群が一望できる夜景スポットだ。
北九州は「新日本3大夜景」の1つにも選ばれている。八幡東区にある標高622メートルの皿倉山からは市街地を一望できる。
冬の街を彩るイルミネーションも見逃せない。小倉駅周辺の「小倉イルミネーション2013」は、小倉都心部12カ所の主要点灯エリアを結ぶ。
八幡東区のテーマパーク・スペースワールドは、光の魔法をテーマにイルミネーションイベント「スターライト シャングリラ」を開催している。30万の電球を使用した「光のガーデン迷路」をはじめ、園内は鮮やかな光の装飾にあふれる。
コンビナートをめぐるツアーも
周南では、市内のコンビナートを巡る2種類のツアーが催される。船から湾岸の工場夜景を眺めるクルーズツアーは、12月21日にJTB中国四国の主催で行われる。地上の絶景ポイントを巡るバスツアーは、11月30日と12月22日に防長交通が実施する。料金はいずれも3800円。
市街地では「周南冬のツリーまつり(周南ウィンターイルミネーション2013)」が開催される。青空公園に高さ5メートルの大型キャンドルツリーを設置し、そのてっぺんからLEDのラインを走らせる。
防府では、市内有数の夜景スポット「大平山」のロープウェイが11・12月の第3土曜に延長運転される。1200年の歴史をもつ「周防国分寺」や、日本3天神の1つ「防府天満宮春風楼」もライトアップされる。
宇部では、中心市街地が400メートルにわたってイルミネーションとレーザー光線に彩られる。
市内にあるときわ遊園地は、大観覧車やツリーが150万の電球でライトアップされ、光のアミューズメント空間「TOKIWAファンタジア2013」になる。
山陽小野田にも見どころ
山陽小野田の「竜王山公園」の展望台からは、360度の大パノラマが望める。西の方角を見れば九州から関門海峡まで見渡すことができ、東に目を転じれば宇部の工場夜景が迫る。
このほか、ショッピングモール・おのだサンパークや、JR厚狭駅前、中央図書館前もイルミネーションに彩られる。
下関は、地上143メートルに展望台がある「海峡ゆめタワー」や、源平最後の戦いとなった壇之浦古戦場の景観や関門橋のライトアップが見られる「火の山公園」など、関門海峡を中心とした大パノラマが眺望できるスポットがある。