予算5000億円以上...「第2青函トンネル」、本当に必要なの?
2014.07.10 17:45
北海道と本州を結ぶ全長53.85キロの「青函トンネル」は、27年の月日をかけて建設された世界最長のトンネルだ(陸地部分を含む)。全体の建設費は約9000億円で、年間の維持管理費は8億円。旧大蔵省の官僚から戦艦大和などと並ぶ「昭和三大馬鹿査定の1つ」と評されたこともあったが、北海道と東京の貨物輸送の大動脈として年間225万トンの物資を運ぶ。
現在は在来線のみ走っているが、2016年3月から北海道新幹線との共用が始まる。
ところが、在来線と新幹線は規格が異なる。今浮かび上がっている問題を回避するには、新幹線はトンネル内で減速するしかない。これは高速を売りに観光客誘致を目論む沿線自治体にとって不満の種だ。そこで青森県を中心に「第2青函トンネルを建設しよう!」という議論が起きている。
フルスピードで走るのと減速するのとでは所要時間にして18分の差が生じる。たかが18分のように思えるけれども、東京~新函館北斗駅間は最短でも4時間ギリギリ。「これではなんのための新幹線なのか」という声は北海道からも挙がっている。