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右脳人間と左脳人間がスパークする「極端な」静岡県

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.11.23 17:00
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いわゆる「右脳タイプ」「左脳タイプ」の違いと県民性の関係を調査すべく、都道府県別に診断を行ったJタウン研究所。

その中で興味深かった結果の1つが、静岡県の数字だ。

静岡県の結果をグラフ化したもの(Jタウンネット調べ)。右脳タイプ・左脳タイプがともに多い変わった結果だ
静岡県の結果をグラフ化したもの(Jタウンネット調べ)。右脳タイプ・左脳タイプがともに多い変わった結果だ

静岡県は全国平均と比較して、今回最も「極端」な偏りが見られた県だ(ある程度のサンプル数が集まった都道府県の中で)。

即ち、

・「右脳で理解、右脳で表現」の右脳人間タイプはかなり多い
・「右脳で理解、左脳で表現」「左脳で理解、右脳で表現」のハイブリッドタイプはともに少ない。特に「in左/out右」タイプは非常に少ない
・「左脳で理解、左脳で表現」の左脳人間タイプも多い

といった具合だ。隣り合う愛知県がほぼ全国平均と変わらない結果だったのとは好対照といえる。

特に珍しいのは、バリバリの「右脳人間」と「左脳人間」、正反対のタイプであるはずの両者がともに多いことだ。

他の都道府県を見ても、「右脳」が多いところでは「左脳」が少ない(あるいはせいぜい平均並み)、「左脳」が多いところではその逆というところがほとんどで、これに近い結果は票数が少なかった県を加えても、三重県ぐらいしかない。ちなみに三重と静岡の県民性は比較的近いとされる(祖父江孝男『県民性』)。

静岡県の詳細な結果
静岡県の詳細な結果

右脳人間と左脳人間がどちらも多い――となると、これを「県民性」と結びつけるのは難しいのではないか。そう思いきや、これこそが静岡の県民性をよく表した結果といえる。

静岡県を代表する景勝・三保の松原(Saku Takakusakiさん撮影、Flickrより)
Shizuoka Beach

そもそも、県民性研究の第一人者だった故・祖父江孝男氏をして、「その性格を一言で把えるのはむずかしいような気がする」といわせしめたのが静岡県民だ。

なにしろ静岡は広い。かつては伊豆、駿河、遠江と、3つの国があった。その方言の違いは以前にJタウンネットでも紹介したが(ドラマ「ごめんね青春!」の静岡弁に地元から異論!?)、性格も違うという。一般的には、

伊豆:のんびりしていて楽天的
駿河:順応性が高いが自己主張に欠ける
遠江:せっかちで新しもの好き、独創性あり
(武光誠『県民性の日本地図』より)

と評される。

このようにまったく異なるタイプが共存している県だからこそ、右脳・左脳診断の結果にも大きな振れ幅ができた――その可能性は十分考えられる。ちなみに、上述の三重県も、地域によって気質のばらつきが大きいことで有名な県だ。

ノーベル物理学賞を受賞した天野浩・名古屋大教授を初め、発明家や研究者・技術者など「理系」の偉人を多数輩出した遠州人には、左脳タイプの面影が強い。対して順応性に富んだ駿河人は右脳タイプだろうか。

地域を超えた静岡県民の共通点として、未来志向で「積極果敢」(『県別性格診断』)ということがいわれる。両極端な右脳タイプ、左脳タイプが共存していることがある種のケミストリーを起こし、地元の活力につながっている――そう分析することも、あながちうがち過ぎとは言えまい。

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