「見かけない子だね」佐渡島で入った小料理屋 酒と大声のなか女将が「うちの2階に泊まりなさい」(神奈川県・50代)
学生時代の一人旅。不慣れな土地、夜道で寒さに震え、途方に暮れる中で見つけた明かり――。
空腹を満たそうと入った小料理屋で、思わぬ出会いがありました。
<タクヤンさんからのおたより>
まだ何も世間を知らず、何でもできると信じていた学生の頃の話です。
私は今、神奈川県に住んでおりますが、学生時代は山梨県にて寮生活をしておりました。
冬休みを利用して新潟は佐渡島まで一人旅。宿泊先も予約せずに、行き当たりばったりの旅をしました。
2泊の旅行、1泊目は、とある民宿へ難なく泊まることができました。着いた時間も夕方に近かったことから、民宿でお風呂に入り、夕飯を食べて「これなら、明日もスムーズに行ける」と過信し、次の日を迎えました。
朝から荒れている日本海を見たりしていたところ、昼過ぎから雪が降ってきました。
当初、雪が降ったことではしゃいでいたのですが、夕方の5時には寒さと空腹、暗い道で途方に暮れていました。