カップ麺で豚骨の〝臭さ〟しっかり再現 福岡の名店「魁龍」監修の一杯が拓く「クサ旨」の道
「クサさ」はいかに表現されたか?
スープは粉末スープと液体スープを入れて作るタイプ。
粉末スープが作るベースとなる豚骨スープはまったく奇をてらわない味で、とろみによる濃厚感があり、豚骨の厚みとコクに、ほんのりと醤油の存在感が感じられました。
お店のスープはどろどろザラザラで、カップ麺では骨粉のザラザラ感はありませんでしたが、どろどろはある程度実現できているように思います。
今回「どトンコツ」という商品名で、お店でも自らのラーメンを「どトンコツ」と形容していますが、確かに豚骨ど真ん中の正統派なスープという感じがします。
そのベースのスープに加える「液体スープ」には、豚脂を中心とする油脂の他に、「熟成した香り」......即ち豚骨臭がつけられています。
液体スープの袋を開けて直接単体でのニオイを嗅いでみたところ、豚骨臭とは程遠いチーズのような不自然なニオイに感じられ、正直言ってこれは期待薄だと感じました。
しかしながら、スープに溶かして食べてみると案外自然な豚骨臭となったのです。
おそらくお店の豚骨臭はもっとすごいとは思いますが、他のカップ麺ではみられないレベルで臭みがしっかり表現できていました。
基本的にカップ麺の豚骨スープは濃厚であってもクセがないものが多いので、今回のようなスープはとても貴重で珍しい存在です。