「ラッシュ時の新快速で気を失って倒れた私。気づいた時には、周りの乗客たちが...」(京都府・40代男性)
「この温かい状況は何なのだろう」
目を覚ますと、私はすごい汗をかいていて、周りには半径2メートルほどの空きができていました。
徐々に周りの状況を把握し始めたころ、声が聞こえてきました。「目が覚めた!」「貧血なので安心して下さい」「大丈夫?」という声です。
私は恥ずかしさと驚きを感じつつ、体も起こしてもらいながら下を向いてやり過ごそうとしていました。
私の右手と右足をさすり続け、温かい言葉をかけてくれた老夫婦。
私の左足をさすって励ましてくれる頼り甲斐のあるサラリーマン。
左手の脈を確認しながら冷静に指示を出している看護師らしき2人。
私の背後にも声掛けやマッサージ、励ましをしてくれている人たちがいました。
驚きました。都会では挨拶をしないのが普通であり、知らない人に挨拶をするとおかしく思われます。それなのに、この温かい状況は何なのだろうと思いました。