そのメイド、〝萌え要素〟ゼロ 「ガチのメイド」がいるホテルに20万人感動「夢見てた光景すぎて泣きそう」
「メイド」と聞くと、いわゆる「メイドカフェ」で会うことができる〝メイドさん〟を思い浮かべる読者も少なくないと思う。いわゆる、「おいしくな~れ」「萌え萌えキュン」って魔法をかけてくれるタイプのメイドさんだ。
しかし......「萌え要素ゼロ」のメイドカフェを望む声も、世の中にはある。中世の貴族のお屋敷で働いていたような、〝ガチのメイド〟に給仕してもらいたい――。
そんな声があがる中、「カフェではありませんが......」と言いながら、ある施設が高く手を挙げ、X上で話題になっている。

「いわゆる"ガチのメイド"にお屋敷でお給仕してもらえる『メイドのホテル』というものがありまして...もちろんロングメイド服で、夕食はカジュアルフルコース、朝食は3段です」
2025年2月16日、そんな呟きと共に情報を発信したのは、「メイドのホテル」の公式Xアカウント(@maid_no_hotel)。静岡県伊東市の「カントリーハウスホテル アヴォンリー」で不定期に開催されている宿泊プランだ。
「ガチのメイド」によるお給仕とは、一体どういうものなのだろうか。
Jタウンネット記者は21日、同プランの企画・プロデュースを担当している凪(@nagi_s_teahouse)さんに話を聞いた。
「初めは1回限りのつもりだった」
凪さんは普段、メイドのいる風景を撮影したり、ティールームでイベントを行ったりしているフォトグラファー兼イベントプランナー。
撮影や企画だけでなく、自身がメイドになることもあり、「メイドのホテル」でも給仕を務めているという。
そんな凪さんは以前から、「メイドがお給仕するホテルイベントができたら素敵だな」と妄想を膨らませていた。フライヤーを作ったり内容を考えたりと、アテもない状態で構想を練っていたという。
「そんな中、メイド仲間であるはんな(@Maid_hanna_)さんがカントリーハウスホテルアヴォンリーをご紹介くださり、妄想をお披露目することに。
アヴォンリーの方々が『ぜひ一緒にやりましょう』とおっしゃってくださったおかげで、一気に実現への道が開けました」(凪さん)

カントリーハウスホテル アヴォンリーは、伊豆高原の別荘地にたつ白壁の洋館だ。「アヴォンリー」とは、赤毛のアンや、彼女を引き取ったマシューとマリラが暮らす村の名前。ホテルの建物は、彼らの家である「グリーンゲイブルズ」をモデルにデザインされている。
館内にはそれぞれコンセプトの異なる7つの客室があり(「メイドのホテル」ではそのうち6室から好きな部屋を選択可能)、中にはバッキンガム宮殿などでも採用されている英国の内装ブランドの壁紙を使用している部屋も。ヨーロッパの貴族になった気分を味わうのにピッタリの場所なのだ。

そんな場所で、知人やホテルからの協力もあり、2024年11月に第1回の「メイドホテル」を開催。
当初は1回限りの開催を予定していたものの、予想以上に多くの反響を得たことで、その後も不定期で開催されることになった。
「まさかこんなにもたくさんの方が私たちの理想とする世界観に共感くださると思っていなかったので、本当に嬉しいです」(凪さん)
「おはよう」から「おやすみ」まで
では、「メイドのホテル」では具体的にどんな体験ができるのか。
凪さんは同プランの最大の魅力について、こう語る。
「『お屋敷に招待された客人』として、ロングメイド服を着たメイドや使用人たちに仕えられながら、上品で優雅な1泊2日をお楽しみいただけるのが最大の魅力です」(凪さん)
プランは「STANDARD」と「VIP」の2種類。「STANDARD」では、午後3~4時の間にチェックイン。この際、希望者は伊豆高原駅までの送迎もしてもらえる(要予約)。
夕食は、メイドがサーブをしてくれるカジュアルフレンチのフルコースディナー。その後も、バスタオルを部屋に届けてもらったり、寝る前に温かいハーブティーを持ってきてもらったり......と、本格的な「メイドのお給仕」を体験できる。
「夜はメイドに『おやすみなさいませ』と言われて眠りにつき、朝はメイドに起こされてスリーティアーズに載った華やかな朝食を。
出かけるお支度が整ったら、メイドたちに見送られながら伊豆観光にお出かけくださいませ」(凪さん)
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「VIP」プランでは上記のサービスに加えて、アーリーチェックインと、約1時間の「撮影タイム」のサービスも。
屋敷でメイドにお給仕されている宿泊客、もとい招待客の姿を、プロのフォトグラファーでもあるメイドの凪さんがたっぷり撮影してくれるそうだ。

まるで自分が本物の上流階級になったかのような気分を味わえそうな「メイドのホテル」に、X上では20万件以上ものいいね(26日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「わあ......めっちゃ理想です」
「あまりにも夢見てた光景すぎて泣きそうです」
「もうそれはダウントンアビーの使用人なんよ」
「古のメイドオタクからするとそれこそが本来のメイドの萌え要素なんですよねとか早口で言ってしまう...」
こうした反響に対し、凪さんは
「不定期ではありますが、できるだけ続けていきたいという気持ちでおります! ぜひお屋敷にお越しくださいませ」
とコメント。クラシカルなメイドにお世話してもらいたいという読者の皆さんは、一度「招待」されてみてはいかがだろうか。
料金は、2名1室の「STANDARD」が3万5000円(1人あたり)、「VIP」が4万円(1人あたり)。1名1室の「STANDARD」が4万円、「VIP」が5万円。なお、全プランにメイドたちとの集合写真撮影1枚の料金が含まれている。
また、オプションとして、パジャマ・リネンフレグランス・封筒と便せんのセットをメイドに持ってきてもらえる「おやすみのお仕度」(1500円)も。
カフェではありませんが、いわゆる"ガチのメイド"にお屋敷でお給仕してもらえる「メイドのホテル」というものがありまして…もちろんロングメイド服で、夕食はカジュアルフルコース、朝食は3段です…手は引っ叩きませんが萌え要素0で粛々とお仕えいたしますよ… https://t.co/xze9CnEtGi pic.twitter.com/oPo0vX2ppY
— メイドのホテル (@maid_no_hotel) February 16, 2025