「じゃあサヨナラって降ろされへんで」 夜の田舎道を走るタクシーで、運転手のおじさんに「ここで停めて」と頼んだら...・
2024.11.03 20:30
「払えないから停めて!」と言っても...
持っていたのは確か、2000円弱。深夜料金は割増ですぐに運賃が所持金に追いつきそうになりました。
その場所からなら歩いて行けそうだと思ったので、「すみません、ここで降ります、停めてください」と伝えると、運転手さんはタクシーを停車させ「病院はまだ先やで? どうしたん?」と聞いてきました。
私は1円や10円玉交じりの所持金を支払い皿に出し、「お金これしかないからここから歩いて行く。ありがとうございました」と言ったのですが、運転手さんはそのお金を受け取ると、また車を走らせました。
「お金は本当にこれだけしかない。払えないから停めて!」という私に、運転手さんはこう答えました。
「お姉ちゃんこんな時間にな、事情は知らんけど、病院までまだ先やのに夜中に歩いて行くなんか危ないやんか?
おっちゃんも、さすがにじゃあサヨナラって降ろされへんで。このお金でいいよ。おばあちゃんの家の場所言うてみ、そこまで送るから」
私は涙でぐしゃぐしゃになりながらおっちゃんに場所を説明しました。