九州人溺愛のマルタイ「長崎ちゃんぽん」に辛くてウマいやつ登場 赤い容器の「旨辛祭」にマニアもハマりそう
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第百三十八回 マルタイ「旨辛祭!ちゃんぽん」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」連載の第百三十八回目となる今回は、マルタイの「旨辛祭!ちゃんぽん」をレビューします。
九州ではどこにでも売っている大定番カップ麺「長崎ちゃんぽん」が、赤いパッケージで旨辛味になりました。
九州の大定番「長崎ちゃんぽん」の旨辛味
マルタイの「長崎ちゃんぽん」は、九州ではコンビニやスーパーなど多くのお店の店頭に並んでいる定番カップ麺のひとつ。
全国的にどこのお店でも売られている商品といえば「カップヌードル」がおなじみですが、九州ではそれとほぼ同等の扱いを受けています。
今回レビューするのは、商品名に「旨辛祭」と銘打たれたちゃんぽん。
辛さのレベルと思われる5つの唐辛子のうち3つが赤く色づけられており、中辛程度の辛さなのではないかと思われます。
ちゃんぽん専門店ではメニューに「辛ちゃんぽん」とか「ピリ辛ちゃんぽん」というメニューがあることが多く、たいがいおいしいのでこの商品も楽しみです。
なお、「棒ラーメン」の名でおなじみ「マルタイラーメン」、袋麺「屋台ラーメン」といったマルタイの看板商品でも「旨辛祭」は同時発売されています。
「旨辛祭!ちゃんぽん」の内容物
「旨辛祭!ちゃんぽん」の内容物は、「粉末スープ」「かやく」「調味油」の3つの別添袋と麺。
いつもの「長崎ちゃんぽん」も同様に3袋となっており、「かやく」の青い個装は両者同じでした。
両者とも3袋のうち「粉末スープ」と「かやく」が先入れ。
粉末は「長崎ちゃんぽん」が白っぽいのに対し、「旨辛祭」は少し赤味を帯びています。
一方で、かやくの構成や麺の形状は両者同じに映りました。
スープ以外は両者まったく同じなのかもしれません。
「旨辛祭!ちゃんぽん」食べてみた
湯戻し時間5分後に調味油を入れて完成した「旨辛祭!ちゃんぽん」と「長崎ちゃんぽん」。
やはり、スープの色以外ほぼ同じように見えます。
どちらも「長崎ちゃんぽん」なのでもちろん兄弟のような存在だと思っていたのですが、兄弟どころか本人がちょっと顔に色を塗って変装したくらいに色以外は瓜二つです。
旨辛祭のスープは、豚骨ベースにイカなどの魚介のうまみや野菜の風味や甘みを加え、唐辛子で辛味をつけた辛ちゃんぽん味。
パッケージの絵柄がやさしい感じでスープの色もそこまで赤くないため、そんなに辛くないのかと思いきや、実はピリ辛レベルを超えて中辛程度には辛かったです。
辛いものが苦手な人は注意が必要で、ある程度辛いものが好きな人でも満足できる辛さではないでしょうか。
また、いつもの「長崎ちゃんぽん」のスープと同等程度には魚介の旨みがしっかり感じられ、辛いスープだからといってちゃんぽん要素がおろそかにされているわけではありませんでした。
別添の「調味油」からは野菜を炒めた風味やラー油が感じられます。
特に炒め風味はいつもの「長崎ちゃんぽん」でも重要な部分ですが、「旨辛祭」の油は辛さが目立つからなのか相対的に炒め風味は弱く感じました。
炒め風味を取るか辛さを取るかで、いつもの「長崎ちゃんぽん」か「旨辛祭」を選ぶのが良さそうです。
ちゃんぽん麺の再現性が高い油揚げ麺
麺は、丸麺形状で太めの油揚げ麺で、種類も量もいつもの「長崎ちゃんぽん」と同じ。
これまでに数多くのちゃんぽんカップ麺が出ていますが、油揚げ麺の中では長崎ちゃんぽんの麺の再現性がとても高いと感じています。
油揚げ麺はノンフライ麺に比べて製造過程で生地内部に気泡が入るため、弾力や噛み応えで見劣りすることが多いのですが、この麺は油揚げ麺ながらノンフライ麺に負けない弾力があり、ちゃんぽん麺の魅力をしっかり再現できているのです。
カップのサイズは一般的などんぶり型でも、その割に他の製品に比べて1割程度麺量が多く入っており、湯戻しするとカップにびっしり麺が入っているように見えるのも「長崎ちゃんぽん」の大きな魅力です。
具として入っているのは、ピンクのかまぼこ、キャベツ、コーン、ニンジン。
イカなどの海鮮は入っていませんが、ちゃんぽんらしい具が入っています。
量はそれほど多くないものの、比較的安価で売られている上に麺量多めなので、具までサービスしてしまうと値上げしなければならなくなりそうです。
定番カップ麺のバリエーションとして文句なし
九州定番のマルタイ「長崎ちゃんぽん」の辛いバージョン。ピリ辛レベルよりがっつり辛いこと、そして海鮮風味などちゃんぽん味はしっかり感じられ、定番カップ麺のバリエーションとして文句のない商品です。
暑い時期が続きますが、これを食べると多少汗腺が開いて汗が出て、ちょっと涼しくなった気がしました。
いつもの「長崎ちゃんぽん」の完成度が高いのでなかなか亜種まで手を伸ばし難いですが、こちらの赤いやつも完成度は高いので一度食べてみるとハマってしまうかもしれません。