日曜日の朝かと思った... 佐賀で誕生のニューヒーロー「サカナマン」がカッコ良すぎる件
2024年7月15日にX上に現れた、佐賀県の新しいご当地ヒーロー「サカナマン」がカッコいい──Jタウンネット記者はそんな噂を耳にした。
サカナマン......あんまり強そうな名前には思えないが、一体どんなヒーローなのだろうか?
気になる本人の写真が、こちらだ。
え......めっちゃカッコよくないか!?
まず印象的なのは、魚の背びれのような装飾が付いたヘルメット型のマスク。
白黒に水色と赤の差し色が入ったシンプルな配色のメカっぽいボディは、近未来感があってイマドキのヒーローという感じ。
そんな全体的にスタイリッシュなデザインの中で、下半身はダボっとしたズボンを履いたラフなシルエット、というギャップも面白い。
「サカナマン」という名前だけを聞いて、このままニチアサ枠の特撮に登場しても違和感なさそうなカッコいいビジュアルを想像できる人はそういないだろう。
一体彼は何者なのか? なぜ「サカナマン」という名前なのか? 記者は17日、サカナマンの企画・運営を手掛ける「チームNat」代表の中村裕さんに話を聞いた。
「海洋汚染」と戦うヒーロー
「サカナマンは、佐賀県を拠点に活動する、海洋汚染と戦う新人ヒーローです!」
改めてそう紹介してくれた中村さんに、記者はサカナマン活動開始の経緯を聞いてみた。
中村さんは「シンプルに魚が好きだから」としつつ、きっかけの1つとして「2050年問題」があったと語った。
「僕は釣りが趣味なのですが、釣り場にゴミを多く見かけ、調べてみると2050年にプラスチックごみが魚の重量を超える『2050年問題』を知りました」(チームNat・中村さん)
そこで、自分にも何か出来ることはないかと考え始めた中村さん。
そして、自身が中学卒業後から続けていたスーツアクターという仕事を活かして啓蒙活動が出来ればと思い至り、サカナマンのプロジェクトを立ち上げたそうだ。
「誰もが思いつくような名前に」
それにしても気になるのは、「サカナマン」というシンプルな名前。このネーミングにも何か理由があるのだろうか。
記者の質問に、中村さんは「理由は大きく2つある」と説明する。
1つ目として、自身にネーミングセンスが無いために「あまり凝った名前を考えても良い案は出ないだろうという自信があった」ことを挙げた。
2つ目の理由は、「皆が覚えやすい名前にしたかったから」。
というのも中村さんは今までに、難しい凝った名前のキャラクターについて説明しようとしたところ、途中で興味を無くされて名前を覚えてもらえない、という経験を何度もしているんだとか。
「『魚のヒーローなんです』と紹介した時に勝手にあだ名としてつけてくれそうな、誰もが真っ先に連想する名前、そしてシンプルな名前を目指し『サカナマン』にしました」(中村さん)
このほか、ビジュアルがかっこいいデザインだからこそ、あえて名前を安直にして、見た人がツッコミたくなり、また印象に残るようにしたかった、という意図もあるという。
佐賀県に彗星のごとく現れた「新ヒーロー」にはさっそく多くの反響があり、X上では1万8000件を超えるいいね(18日夕時点)の他、こんな声が寄せられている。
「モチーフのわかりやすさ、白黒のシンプルカラーに少しの差し色、海の男って感じの性格、全部好き」
「『佐賀のご当地ヒーロー サカナマン』という情報から出力していいカッコ良さじゃないだろ」
「ヒーローが太めパンツなのカッコいい」
「佐賀のことはわからないけどビジュが好みなので推します」
こうした反響に対し、中村さんは「正直、かなり驚いています...!」と感想を述べつつ、
「色々なコメントを見て、改めてサカナマンの立ち上げの際に力を貸していただいた方々や応援の言葉をいただいた方々、そしてX上で反響をくださった方々に感謝しかないなと思いました。
これから活動していく中でこの気持ちを絶対忘れずに大切にしていこうと思いました」
とコメントした。
今後は本来の目的である海の清掃活動などを通した海洋汚染問題の啓蒙、その活動を知ってもらうためのヒーロショーやイベントなど、様々な企画を行っていく予定。ただ、活動をしていく上で「私達だけの力ではこの大きな問題に対して何の影響力もない」とも考えているそうで、中村さんは、
「サカナマンの活動を応援して下さるスポンサー様を集め、企業様と連携して個人規模ではできない活動ができればと考えています」
と、展望を語った。
(2024年7月19日11時50分編集部追記:記事初出時、内容に不足がありましたので本文に一部追記しました。)