天才的発想の看板、発見される 「のぞいてみてね!」と呼びかける穴から奥を覗いてみたら...
「何もいない」「見つからない」という会話から

この看板は、1~2か月前に博物館実習生が設置した。ニホンカモシカの展示の前でどんな会話が行われているか調査した際、来場者が「何もいない」「見つからない」と言っていたのを聞いたことがきっかけだったという。
「ニホンカモシカがよくいる場所を示した看板は設置していたのですが、それが見られていませんでした。来場者の視線を上手く誘導できないかと実習生は考えて、飼育員とも話し合って新しい看板ができました」(川口さん)
来場者の視界を制限して、見るべき場所を示すために覗き穴を作成。看板を2枚に分けたのは、情報の詰め込みすぎが起こらないようにするための工夫だ。

とはいえ、ニホンカモシカも自由に動く動物だから、いつでも穴の先にいるわけではない。
「実習生の方も看板の課題として、『覗いてもいない場合がある』を挙げていました」と川口さん。
いたらラッキー! くらいの気持ちで覗くのがいいだろう。