「前に立っていた女性を押しのけ進んでいった幼い息子。彼女は猛スピードで走り出し...」(東京都・50代男性)
ペシャンと転んでしまい...
我々の10メートルほど前には20代~30代ぐらいの女性がいたのですが、子供たちはその女性も押しのけるようにして、我々よりかなり先に進んでしまったのです。
そしたら、息子がペシャンと転び、両手を歩道につけてハイハイの姿勢で泣き始めました。
歩道が終わるまで、あと数メートル。その先にはギザギザの鉄でできた鋭利な戸袋があります。早く起き上がらないと両手が戸袋に巻き込まれてしまうかもしれません。娘は立ち止まり、泣いている息子をきょとんと眺めているだけです。
「おい! 〇〇(息子の名前)! 早く起き上がりなさい!」と大声で叫びながら私は妻と一緒に走りだしたのですが、息子までの距離は30メートルくらいありました。とても間に合いそうにありません。
そんなとき、子供たちが押しのけていった女性が突然走り出しました。そして戸袋まであとわずかのところで息子に追いついて抱き上げてくださったのです。
我々夫婦はパニック状態で、この女性には感謝の気持ちも伝えることができませんでした。というか、息子を助けていただいてからの記憶が飛んでしまっています。
でも大きなスカートをふわふわとさせて息子に向かって猛スピードで走っていくこの女性の後姿は脳裏に刻まれています。
現在、娘は医療係の大学で勉強に励んでいます。高校生の息子は建築関係の学部への進学を目指して日々勉強に励んでいます。
あのときの女性の方がもしかしたらこのサイトをご覧になっているかもしれない思い投稿させていただきました。本当にありがとうございました。
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