「バイパスの路肩に車を寄せた途端、前に停まった車。見知らぬ男性が降りてきて『出口でお待ちしていたのですが...』」(大阪府・60代女性)
シリーズ読者投稿~忘れられないクリスマス~ 投稿者:Kさん(大阪府・60代女性)
約20年前のクリスマスイブの夜、Kさんは助手席に三女を乗せ、バイパスを走っていた。
すると突然「バン」と鈍い音がして......。

<Fさんの体験談>
忘れもしません。今から20年ほど前の、冷たい小雨の降るクリスマスイブの夜のことです。
堺市光明池にある塾に長女を、スポーツクラブに次女を送り届けたあと、助手席に3歳になったばかりの三女を乗せて車を走らせていました。
ガラガラと音をたてはじめ...
一旦家に戻ろうと右折した瞬間、「バン」という鈍い音。
確認しましたがバンパーには傷がついた様子もなく、急いでいたのでそのまま発進することに。
すると車が、ガラガラと音を立て始めたのです。

そのまま1.5キロ程走ったのですが、自宅までは残り4キロ程のところで、もう無理だと感じました。
行きつけのGSに連絡しようとバイパスの路肩に寄せましたが、助手席に小さな子供を乗せたまま、車外に出るのは不安。
そんな時、後ろから来た一台の車が私の前に停まり、男性が降りて来たのです。
「ひどい音を立てて走ってられたので、気になって追いかけて来ました。バイパスに入られたので、上から先回りしてバイパス出口でお待ちしていたのですが、出て来られないので、きっと途中で停められたのかと思い、Uターンして来ました」
彼はそう言って、「パンクですね。僕でよければお手伝いしましょうか?」と申し出て下さったのでした。
サンタクロースが来てくれた
誰もが大切な人と過ごしたいクリスマスイブの夜。右車線にはきっとそんな人たちが乗っているだろう車が次々と走り去っていきます。そんな中で、彼はタイヤを交換してくれました。

「これで、ご自宅までは大丈夫だと思いますが、素人のした即興のタイヤ交換です。
行きつけのガソリンスタンドで確認してもらって下さいね」
彼はそう言い残し、立ち去られました。最後まで謙虚な方でした。
冷たい小雨の降る夜に、わざわざUターンまでして追いかけて来て下さった、20代の若い男性。
本当に空からサンタクロースが降りて来てくれた、そんな感謝の思いでいっぱいでした。
後日改めて御礼にお伺いさせて頂いたのですか、あいにく休暇中のご旅行とのことで、直接お会いすることはできませんでした。
この場をお借りして、心より御礼申し上げます。冷たい雨の降る不安な夜、心温まるご親切をいただき本当にありがとうございました。
当時3歳だった娘も、今は教習所通いを始めております。あなたのことは3人の娘にも度々話して聞かせ、ハンドルを握る時には思い出し、安全運転にと心に言い聞かせております。
忘れられない「クリスマスの思い出」、聞かせて!
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