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「桜島が歓迎の仕方を間違っている」 待望の国体中に活発化...相次ぐ噴火に地元の思いは?テレビ局に聞いてみた

松葉 純一

松葉 純一

2023.10.16 19:32
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2023年10月7日から11日間、特別国民体育大会「燃ゆる感動 かごしま国体」が開催された。17日、いよいよ閉会式を迎える。2020年に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期され、3年後の今年ようやく開催となったためか、地元の盛り上がりは半端なかった。

県外からの数多くの選手団を迎え、盛大な歓迎ムードの中、地元のテレビ局であるKKB鹿児島放送のX(ツイッター)公式アカウント(@kkb5mobile)から投稿された次のような写真が、話題となった。

KKB鹿児島放送X(ツイッター)公式アカウント(@kkb5mobile)の投稿より
KKB鹿児島放送X(ツイッター)公式アカウント(@kkb5mobile)の投稿より

空は、一面のグレー......、これは霧だろうか?

この写真には、こんなコメントが添えられている。

「せっかく、かごしま国体で県外からたくさん来客があるのに。 桜島が歓迎の仕方を間違っている」

どうやら国体期間中、桜島の噴火が頻発しているという。写真がグレー一色なのは、桜島が噴火した灰のせいらしい。この投稿には 2600件を超える「いいね」が付けられ、拡散。ユーザーからは、こんな声も寄せられている。

「桜島『ようこそ鹿児島へ! 』 (ドーン!) 」
「桜島なりの歓迎の仕方です」
「最近、まともに降灰していなかったくせに、なんちゅうタイミングや」
「桜島も国体に参加してまーすってアピールしたかったのかもですよ」

国体開催中になぜか活動を活発化した桜島。鹿児島県民が愛してやまないシンボル的存在なだけに、なんとも気になる。県民はみな「オッ 桜島が歓迎しているぞ」と思っていたのだろうか?

Jタウンネット記者は、投稿したKKB鹿児島放送公式アカウントの中の人に、投稿時の状況を聞いてみた。

桜島が歓迎している?

KKB鹿児島放送X(ツイッター)公式アカウント(@kkb5mobile)の投稿より
KKB鹿児島放送X(ツイッター)公式アカウント(@kkb5mobile)の投稿より

KKB鹿児島放送公式アカウントの中の人、つまり広報担当者によると、冒頭写真を撮影したのは、10月11日午前10時ごろ、KKB本社(鹿児島市与次郎)の前だった。投稿のきっかけをこう語った。

「鹿児島市民としては、久々に大量の灰が降る朝でした。ちょうどかごしま国体が始まった時期だったこともあり、桜島の噴火に、思わず鹿児島の盛り上がりムードを重ねてみました」
「『桜島が歓迎している』と考えた県民は多かったようです」
「ほとんどの方が『降灰で桜島が見えなくなっている』と察してくれたのは驚きでした」(KKB広報担当者)

ちなみに、普段は下の写真のように、桜島の姿が見えるそうだ。(15日正午ごろ、同じ場所で撮影)

KKB本社(鹿児島市与次郎)前の通常の風景(画像提供:KKB鹿児島放送)
KKB本社(鹿児島市与次郎)前の通常の風景(画像提供:KKB鹿児島放送)

投稿以降も、回答があった15日まで桜島は活発に噴火をしているという。

「降る火山灰の量はやや収まってきましたが、今までに積もった灰が風に舞うので、『またすぐに汚れるかも......』と洗車や掃除をするのが億劫です。鹿児島市では、路上の火山灰を掃除するためのロードスイーパー車が約1年ぶりに出動するなど、久しぶり、とはいえ、鹿児島県民にとっては極端に珍しいことではありません」(KKB広報担当者)

X上での反響については、「今回のポストについてはありがたいことに『噴火で大変なのに不謹慎だ』などのコメントは見られず多くの方に好意的に受け止めていただきました」と広報担当者。

また、「鹿児島県民にとっては桜島の噴火は身近なこと・日常である一方、放送局としてはたとえSNSでも『自然災害』を茶化すわけにはいきません。現に桜島の噴火警戒レベルが上がれば、局が一丸となり『災害報道』にシフトします」とコメントした。

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