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火事のもとになる「厄介者」→キャンプで役立つ「人気者」 今治タオル製造過程の「ゴミ」が華麗なるジョブチェンジ

松葉 純一

松葉 純一

2023.07.17 18:00
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カラフルな色、着火の素早さ

タオル産地として名高い今治で染色業を営む西染工では、染色後のタオルの乾燥時にきれいなホコリがフィルターに付着する。その量は1日に120リットルの袋×2袋にものぼるほど。それがキャンプ用着火剤として生まれ変わった。

フィルターに付着したホコリ(画像提供:西染工)
フィルターに付着したホコリ(画像提供:西染工)

産業廃棄物とも言える布カス、ホコリを、キャンプ用着火剤にしようと発想したきっかけは何だったのだろう?

Jタウンネットの取材に答えたのは、西染工の商品事業部長の福岡友也さんだった。

「弊社は染色業という事もあり、大量のエネルギーを消費する業種から、2005年には各部署からの代表者が集まり省エネ委員会を設立しました。長くやっていると、自分たちで出来る活動はやりつくした感があり、私は廃棄物の削減は出来ないかと考えていました」
フィルターに付着したホコリ(画像提供:西染工)
フィルターに付着したホコリ(画像提供:西染工)

廃棄物のホコリは燃えやすく、タオル関連会社では火災の原因となる「厄介者」だった。そして、キャンプが趣味の福岡部長が焚き火をしているとき「廃棄物のホコリが着火剤にならないか」という考えが浮かんだという。火が着きやすいことを逆手に取り、小さな火花からでも火を起こし、焚き火を楽しめないかと考えたのだ。

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