車道のど真ん中で「目を閉じて動かないフクロウ」発見 眠ってる?保護すべき?野鳥救護のプロに聞く
2023.07.03 21:00
「事故以外ではまずありえない」
村濱さんは、フクロウがジッとしていたのは寝ていたのではなく、何らかの傷害を受けたと推測する。
「今回の事例では衝突事故による脳震盪の可能性が高く、それによって動けなくなっていたと思います」(日本バードレスキュー協会・村濱史郎さん)
村濱さんによると、フクロウが道路でジッとしていることは事故以外ではまずありえない。
そして、そんなフクロウに遭遇した場合は、救助する人の安全を第一に、交通状況をよく観察してから保護すべきだという。
「この場合、猛禽類用の厚手の革製グローブ以外はフクロウの爪にかかれば簡単に貫通しますので直接触らず、段ボールなどで上から被せるようにして保護します。外見上、出血や翼の片方が垂れ下がるなどあからさまな骨折がなければ、一時的な脳震盪と考えられますので、安全な道端に寄せてそのまま安静にしておけば2~3時間で回復し飛び立ちます」
もし、外傷があるか、2~3時間経過しても動かない場合は、所轄の行政に連絡してその後の処置を相談するのが良いとのことだった。
「地域によっては、人為的な事故によりケガをした野生鳥獣を預かって治療してくれる獣医師を紹介してもらえる場合もあります。無許可で捕獲することは『鳥獣保護管理法』違反に問われる可能性があります」(村濱史郎さん)