高知の「カツオのたたき」は何故ニンニクたっぷりなのか? 「土佐伝統食研究会」に聞く独自の食文化
2023.06.09 20:00
高温多湿な気候を乗り切るため?
Jタウンネット記者が電話したのは、高知県立大学健康栄養学部の彼末(かのすえ)富貴先生だ。
「土佐伝統食研究会」のメンバーでもあり、土佐の伝統料理について研究している。
彼末先生によれば、高知県の県魚でもあるかつおは県内では日常的によく食べられており、今では一年中スーパーなどで販売されているという。
そんなかつおを使ったたたきのニンニクが「超大量」なのは、事実なのだろうか?
「たたきの上に、スライスしたタマネギや青ネギ、大葉などの薬味をちらし、酢や醤油をかけるのですが、ニンニクだけは別盛りにして、一箇所にまとめてドーンと置くのが、一般的ではないでしょうか(笑)。ぶ厚いかつおの切り身に、ニンニクを一切れ二切れのせ、薬味もたっぷりつけて食べます」(彼末富貴先生)
ニンニクだけ別盛りとは......並々ならぬ「本気」がうかがえる。
そんな高知県民の「ニンニク」好きは、「この地方ならではの高温多湿な気候を乗り切るためとも言われている」という。彼末先生は
「栄養補給と健康回復のため、長年の体験から産まれた生活の知恵かもしれません」
とも語っていた。