「高射砲塔みたい」「狙撃手居そう」 交差点のど真ん中に鎮座する「謎の建造物」の正体とは
「なにこれめっちゃかっこええやんけ」
......というコメントを添えた、次のような写真が、2023年5月8日、ツイッターに投稿され、話題となっている。
信号の周りをぐるっと囲んでいるものは、いったい何だろう?
「塩芋」(@Pondy_Sioimo)さんが投稿したツイートには、ツイッター上で7000件を超える「いいね」(5月23日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「高射砲陣地の跡地かと思いました」
「狙撃手居そう」
「上の足場からスナイパーに気づかれたら攻撃されるタイプのやつ」
「時々低速で回転してそう」
「街にゾンビが溢れたときここに登って進むも戻るもできなくなるやつ」
どうやらゲーム好きなツイッターユーザーの妄想をかきたててしまったようだ。
Jタウンネット記者はまず、投稿者「塩芋」に話を聞いてみた。
見れば見るほど不思議?
投稿者「塩芋」さんが話題の写真を撮影したのは5月5日。和歌山城を見に行こうとしていた際、あの不思議な構造物を見つけたのだという。
最初は「ロータリーの真ん中になにか立ってるな」くらいの感想だったが、Googleマップで確認したところ、これが「歩道橋跡」であることが判明した。
「よくよく見たら錆の具合や真ん中に信号機が立っていたりと、見れば見るほど不思議で、とても興奮しましたね。元々土木建築が好きだったので写真を撮ってツイートしました」(「塩芋」さん)
ちなみに、上から見るとこんな感じになっている。
どこか謎めいた魅力を持つこの場所は、中之島横断歩道、通称「中之島ロータリー」。歩道橋の架替え工事を行っているらしい。
次にJタウンネット記者は、この工事を担当する和歌山市役所道路管理課にも詳しい話を聞いた。
「注目度の高い現場であると認識しています」
和歌山市内中心部に位置する中之島横断歩道橋は、近隣の小学校の通学路にも指定されており、通勤・通学等で多くの人に利用されている。
和歌山市役所道路管理課によると、これまでの歩道橋は1969年に架設されたもの。
既に50年以上経過しており、老朽化していたため、架け替えの工事を実施しているところだという。工事の進捗や今後の計画を尋ねると、次のように答えた。
「現在は、歩道橋における基礎工事及び上下部工事の施工しており、令和5年度中の架け替えを目指し、工事を進めています」(和歌山市役所道路管理課)
令和5年度中ということは、2024年3月末までかかるかもしれない、ということだ。
工事中のこの歩道橋がSNSで話題となっていることについて、和歌山市役所道路管理課は「近隣の小学校や地元地区よりの架け替えの要望を受けていた歩道橋であるので、安全・安心な歩行空間を確保できるよう、工事に努めたいと思います」とコメント。また、また和歌山市民の反響については
「市内中心部の歩道橋であるので、注目度の高い現場であると認識しています」
と述べた。