大トロっぽくもあり、レバ刺しっぽくもあり... 自販機で買える希少部位「クジラの尾の身」に舌鼓
~あらすじ~
2023年4月、東京都・中央区の「共同船舶」が運営するグジラ肉製品の自動販売機を、横浜で発見したJタウンネット記者。
同社広報の久保さんに自販機設置の目的やおすすめ商品を聞いているうちに、味が気になってきて......。
というわけで、記者はクジラ自販機で3回ボタンを押してきた。選んだのは、売れ筋の商品「ステーキ」と「ベーコン」、広報・久保さんの一番のおすすめ「尾の身」だ。
「ステーキ」と「ベーコン」はどちらも2パック入りで1000円。「尾の身」は1パック3000円と少々お高めだ。久保さんいわく「マグロでいうと大トロのような希少部位」らしいが......果たして、どんな味がするのだろうか。さっそく調理していこう。
魚っぽさがあるお肉
まずは「ステーキ」からいってみよう。
自販機には「味噌味」と「醤油味」の2種類があり、今回食べるのは醤油味。流水で5分ほど解凍したら、フライパンで両面を焼いていく。
「ベーコン」の方は解凍したらそのまま食べられるそうなので、袋から出してお皿に盛りつけた。「ステーキ」も一口大にカットして、完成だ。
「ステーキ」は完全に「肉」という感じの見た目で、食感にはかなり弾力がある。哺乳類ではあるがマグロのような魚介類っぽい味わいもありつつ、レバーのような後味だった。すでに味はついているので、そのままで美味しく食べられる。
続いては「ベーコン」だ。脂身の部分と赤身の部分があり、クセのある独特な匂いがする。こちらはからし醤油などで食べるのがオススメらしい。
脂身のほうはかなり脂っぽさとクセが強く、味の好みが分かれそうな印象。葉野菜などと一緒にサラダにして、柑橘系のさっぱりしたドレッシングをかけて食べるといいかもしれない。
赤身部分も独特なクセと風味がある。スルメやアタリメのように噛めば噛むほど味が出てくるので、焼酎や日本酒などと相性がよさそうだ。
「海のレバ刺し」って感じ
最後は、クジラの尻尾の付け根にある希少部位、「尾の身」だ。冷蔵庫で解凍したものをそのままカットし、にんにく醤油につけてお刺身でいただく。
醤油につけてパクリと口に入れると、舌の上でトロトロととろけるくらい脂がのっていた。久保さんは「マグロでいう大トロ」と言っていて、確かにそんな印象も受ける。だが、記者はそれよりもっと近いものを知っていた。
......これ、「レバ刺し」だ!
クジラ特有のクセはありながらも、食感といい風味といい、かなりレバ刺しに近い。にんにく醤油も美味しかったが、シンプルにごま油と塩で食べてもいいかもしれない。記者は購入した3点の中ではこれが一番「尾の身」......いや、好みだった。
クジラ自販機では今回食べたもの以外に、刺身やレアステーキで食べる「赤身」や刺身や汁物にして食べる「本革」、ご飯のおかずにぴったりだという「竜田揚げ」、様々な缶詰やクジラ肉入りのラー油などを購入できる。