「混雑した新幹線で、幼い娘たちと通路で立ち乗り。人見知りしない長女が、近くの席のおばさんに...」(宮城県・40代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Bさん(宮城県・40代女性)
その日、Bさんは幼い娘2人と一緒に混雑する新幹線に乗り込んだ。
自由席すらも満席だったため通路に立っていたところ、近くに座っていたおばさんが声をかけてきて......。
<Bさんの体験談>
今から17年ほど前、当時3歳の長女と1歳の次女を連れ、宮城県から静岡県の友人宅へ行った帰りの新幹線内でのことです。
静岡から経由地の東京へ向かう車内、指定席は混んでいて取れませんでした。
次女を抱っこ紐で抱き、長女の手を引いて自由席へ乗りましたが、そちらでも座ることはできずに、混雑する通路に立っていました。
「おばちゃんのところにおいで」
幸い次女は寝ており、長女もおとなしくしていましたが、いつまでこの状態が保てるか不安な状態でした。
その時、3人席の窓側に座った少し年配の女性が、長女に声をかけてきたんです。
「おばちゃんのところにおいで」
「ママと離れても大丈夫なら一緒に座るよ」
彼女はそう言って娘を呼んでくださいました。
長女は人見知りをしない子だったので、東京駅に着くまでその女性とお喋りをしたり、おやつを頂いたりしており、本当に助かりました。
やがて無事に東京駅に着き、その女性とようやくお話をさせていただいたところ、京都から乗車されたとのことでした。
これから仙台まで帰ると言った私に、今からまた新幹線に乗ってこんな小さい子たちを連れて大変な旅だろう、夕飯の足しに、とお気遣いをいただき、彼女は京都のデパ地下で買ってきたというシュウマイなどのお惣菜を「仙台に帰ったら食べて」と持たせてくれたのです。
また、長女の相手をしていただいたことについても「こちらのほうが車中楽しませてもらった」とおっしゃってくださいました。
「忘れられない出来事です」
私は子供たちと荷物を抱えていたため乗り換えまでの余裕がなく、お名前やご住所を聞かずにお礼を申し上げてお別れしました。
改めてお礼をしたかったと今でも悔やんでおり、忘れられない出来事です。
子供たちも大人になった今、今度は私の番だと思い、電車やバスで子連れの方の助けになれるように、声がけを続けていくつもりです。
あの時、本当に本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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