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「放射能漏れから逃げるため、福島から避難する私と息子。飛行機で隣席だった男性に、CAが気をつかい...」(福島県・40代女性)

藤本

藤本

2023.03.08 11:31
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(福島県・40代女性)

結婚して福島県に移住していたNさんは、東日本大震災後、いったん故郷の青森県に戻ることになった。

新幹線が止まっていたので直接青森へ行くことはできず、栃木と東京を経由し、飛行機に乗ることになったのだが......。

青森に向かう飛行機の中で......(画像はイメージ)
青森に向かう飛行機の中で......(画像はイメージ)

<Nさんの体験談>

東日本大震災の時、私は嫁ぎ先の福島に住んでいました。

当時は原発事故による放射能漏れで大混乱が起こっていて、私と生後4か月の息子は、母が心配して用意してくれた飛行機のチケットを使って、青森の実家に帰ることになったのです。

隣の男性にCAが「「別の席を用意できますが...」

東北新幹線が止まっていたため、タクシーで栃木県の那須塩原まで出て、そこから新幹線で東京へ行き、そこから空港へ向かいました。

飛行機は満席で、私の隣はスーツ姿の男性。息子が泣き出して迷惑をかけてしまわないか、すごく不安でした。

息子が泣き出さないか不安で...(画像はイメージ)
息子が泣き出さないか不安で...(画像はイメージ)

そして、離陸時。息子がやはり泣き出してしまいました。

CAさんが気を使って隣の男性に「別の席を用意できますがいかがでしょう?」と声をかけていて、とても申し訳なく思ったのを覚えています。ところが、その方はこう答えたのです。

「赤ちゃんは泣くのが仕事ですから大丈夫です」

そして私にも、「いくら泣いても気にしないでください」と言ってくださいました。

その後も窓から日差しが入ると遮ってくださったり、降りるときには荷物を取ってくださったりと、たくさん助けていただきました。

赤ちゃんだった息子は、今年小学校を卒業し、中学生になります。あのとき優しくしていただいたことを、3月になるたびに伝えています。

本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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