道行く大阪のおばちゃんに「お好み焼きがおいしい店」を尋ねた結果→まさかの場所に案内されてしまう
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(神奈川県・30代男性)
Sさんは旅先の大阪で思い立った。「美味しいお好み焼きが食べたい」。
しかし、ブラブラとお店を見て回っていても、なかなかピンとくる店がない。
そこでいかにも地元民と思しきおばちゃんにいい店を知らないかと尋ねると、連れていかれたのは......。
<Sさんの体験談>
20年前、安く移動できる青春18きっぷを使ってよく旅をしていた私が、大阪で経験した出来事です。
お好み焼き食べようと、道頓堀周辺をブラブラしてお店を探していましたが、どうもピンとくるお店がありません。
そういうときは地元の人に聞くのが一番です。だから、いかにも買い物帰りといった雰囲気のご婦人に、聞いてみることにしました。
「ウチが一番よ!ついておいで!」
私が「この辺で美味しいお好み焼き屋はありますか?」と尋ねるとその人は、
「お好み食べたいの?ウチが一番よ!ついておいで!」
と勢いよく喋り始めます。「それほど自信があるお店なんだな」と思い、私は彼女について行くことにしました。
道中はマシンガントークで、大阪のおばちゃんパワー炸裂。途中で買い物を手伝わされながらも、しばらくするとある場所の前で止まり「着いたで」。
それはどう見ても、住宅街にある普通の一軒家でした。
「一軒家を利用した飲食店なのかな?」と思い、玄関で靴を脱ぐと、リビングに案内されます。そこでは、キャミソール姿の若い女性が携帯電話を操作していました。
そこで、ようやく気付いたのです。
ここはお店では無く、「普通の大阪の一般家庭」なんだ、と。
「またオカン......」
キャミソール姿の女性は大学生の娘さんでした。
「またオカン、知らない人連れてきて(笑)」
と大爆笑していました。
おばちゃんはたまに、お好み焼きやタコ焼きを食べたいという観光客を連れて帰ってきては振る舞っているのだとか。
その後、ご主人もお仕事から帰ってきて、一家3人+連れてこられた観光客1人が同じテーブルで、お好み焼きや焼きそばなどたくさんの食事を面白おかしいマシンガントークと共に味わうという体験をしました。
そのときの味は忘れることができないくらい美味しく、あの味を超えるお好み焼きには未だ出会ったことがありません。
女子大生の娘さんの恋バナ聞いたり、ご主人に人生論を説かれたりしたことも含め、この旅の一番の思い出となりました。
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