ぎゅうぎゅう詰めの人混みの中、幼い娘とはぐれた母親 そばにいた男が「押すんじゃねぇ!」と叫ぶと...
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Bさん(千葉県・50代女性)
その日、Bさんは当時小学1年生の娘と一緒に出掛けていた。
そこでたまたま花火大会が開催されていたので立ち寄ってみると、途中で急激に人が増えて娘とはぐれてしまい......。
<Bさんの体験談>
20年以上前、小学1年生だった娘を連れて田舎に出かけていた時の話です。
そこでたまたま花火大会をやっていたのでふらりと寄って見ていたら、急に混みだしてぎゅうぎゅう詰めに。娘の手を離さないよう必死に繋いでいましたが、凄まじい力で前後左右から押されたことで、とうとう手が離れてしまいました。
「押すな! 押すんじゃねぇ!」
私は必死に娘の名前を叫び、娘の方も「ママー」と泣き叫びます。しかし、娘は大人たちの足元にもぐりこんだような形になってしまい、いくら叫んでも声はかき消されるだけ。
もう絶体絶命だと思った、その瞬間。そばにいた一人の男性が急に大きな声で叫んだんです。
「押すな! 押すんじゃねぇ!
子供が泣いてんじゃねぇかよ!」
彼の一喝で、サーッとすき間ができました。そして、その方はさっと娘を抱き上げ、私のもとに返してくださったのでした。
その後、すぐにその場から避難したので、群衆の方に向かって「ありがとうございます」と言うことしかできませんでした。
「あの時、あの方がいなかったら......」と韓国での事故のニュースを見て思いました。本当に感謝しかありません。ありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)