ここがエジプトじゃない...だと? 鳥取で作られた「砂の像」がホンモノにしか見えない件
突然だが、こちらの写真を見ていただきたい。
ところどころ崩れた4体の大きな人の像の周りに、小さな人型の像。壁には壁画も描かれている。
エジプトの世界遺産アブ・シンベル神殿のように見えるが......実はこれ、鳥取県で撮られたものである。
撮影者は専門家とゲームをプレイする動画を投稿しているYouTubeチャンネル「ゲームさんぽ」で活動しているマスダさん。鳥取砂丘のすぐ近くにある「砂の美術館」で開催中の展示「砂で世界旅行・エジプト編」を見に行った時の感想を2022年10月24日、自身のツイッターアカウント(@hensyubu_m) に投稿した。
同館では砂と水だけで作られた「砂像」を展示しているのだが......古代エジプトとの親和性が高すぎる。あまりのハイクオリティにマスダさんも「砂との相性が良すぎて実質本物みたいになってた」と呟く。
マスダさんの投稿は、28日18時までに約2800件のリツイート、6400件ほどのいいねのほか、「めちゃくちゃレベル高い」「モチーフへのリスペクトというか愛さえも感じさせてくれる素晴らしい作品」といった声が寄せられるなど、ツイッター上で注目を集めている。
過去の展示以上の「親和性」
「砂の美術館」では、2006年から「砂で世界旅行」をコンセプトに、イタリア、アジアやアフリカなど、世界各地の名所等を砂像で再現し、展示している。22年7月30日から始まった最新の展示が「エジプト編」だ。
10月28日、Jタウンネット記者の取材に答えた同館の下澤武志館長はエジプト編の魅力についてこう話す。
「(砂像とエジプトというテーマには)今までになかったほどの親和性がある。より本物に近くなり、現地で旅行している気分が味わっていただけると思います」
エジプト編では、11か国から20人の彫刻家が参加。屋内外で22作品を展示している。
中でも見どころが、マスダさんが投稿で紹介していたアブ・シンベル神殿・スフィンクス・ピラミッドをひとつの作品で表現した高さ10メートル、幅22メートルの砂像だ。ダイナミックかつ再現度の高いこの作品が、今回のメイン展示物。下澤館長のオススメは、真下から見ること。そうすることで、更に迫力を感じられるのだという。
また、古代エジプトの生活の様子や発掘現場の様子を描いた彫刻も表現技術の高さを味わえて、見どころの1つなのだとか。
「エジプト好きの方にも満足していただいている展示内容になっています。また、今まで砂の美術館に訪れたことがなかった人も、入りやすいテーマになっていますので、この機会にぜひ訪れていただきたい」(下澤館長)
砂で世界旅行・エジプト編は2024年1月3日(23年1月10日~2月28日はメンテナンス期間で休館)まで実施している。まだまだ時間があるので、興味がある人は行くしかない!