ボタンを「ポチッ」→おにぎりが「バン!」 朝食バイキングの現場で目撃された「自動握り機」が家に一台欲しいレベル
構想は30年ほど前からあった
大杉さんによると、ホテルにマシンを置き始めたのは半年ほど前のこと。
「当ホテルにはもともとバイキング形式のような食事会場はなく、近くの別のホテルの会場を案内していたんです。しかし、Go To トラベルなどの影響で宿泊客が増加したことに伴って、当ホテル自体にもそうした会場を設けるべきだと考え、導入しました」(大杉さん)
導入からはまだ半年ほどだが、宿泊する主にカップル客や小さい子供連れのファミリー客などに人気だという。
また、記者は20日、マシンのメーカーである不二精機(福岡県福岡市)にも話を聞いた。取材に応じた営業部の島田政昭さんによると、「自動でおにぎりを作れる小型の機械」という構想は、30年ほど前からあったという。
「弊社はコンビニのおにぎりを作っている工場に提供するための機械を作っているのですが、30年ほど前から、工場で使うような大型のものではなく、スーパーの店舗や飲食店などで使える小型のものも欲しいよね、という声がありました」
そうしたニーズに応える形で開発されたのが、小型おにぎりロボットの「にぎってPON」シリーズだ。ちなみに、最新型は「にぎってPONⅢ」で、10年以上前に開発されたものだという。
「現在は、スーパーのバックヤードや、サイドメニューとしておにぎりを提供する飲食店といったシーンで活躍しています。本来はおにぎりを取り出すとすぐに次のおにぎりが出てくるセンサー式が標準タイプですが、オプションによってボタンを押すたびに出てくる方式にすることも可能です」
もしも水越さんのようにホテルのバイキングなどで見かけたら、ついつい何回もボタンを押してしまいそうだ......。