「さすが徳島」「めっちゃ羨ましい」 スダチの旬にだけ販売される「ご当地限定セット」がサイコーすぎる件
スダチはまさかの「サービス」
投稿者の竹田さんは徳島県出身・在住。17日、Jタウンネット記者の取材に対し、徳島県民は「スダチの合わない食材はないと思える程に『スダチ好き』」であると見解を述べた。
記者にとってスダチとは「サンマやマツタケにかけるもの」というイメージだったが、徳島では様々な使われ方があるようだ。シイタケには、焼いた後で傘の裏側にスダチかスダチ醤油を垂らすそう。その際、シイタケ1個につき半玉ほどのスダチを絞るため、実はセットのスダチでは到底足りていないらしい。
ただ、あのスダチは「サービス」。セットはスダチの露地物が流通する9月頃にスーパーに並ぶが、価格はそれ以外の季節に売られているシイタケのパックと変わらないという。東京でスダチを買おうと思うと結構お高くついてしまうのに、刺身の「つま」のような扱いとは......。
調べてみたところ、スーパー「キョーエイ」で販売されていた「シイタケとスダチのセット」を手掛けたのは、徳島県上勝町で地元の農産物の企画販売を手掛けている「いろどり」という会社だと判明。
19日、同社に電話していつ頃から販売しているものなのか聞いてみると、返ってきたのはこんな答えだった。
「シイタケにスダチをかけて食べる人は前からいました。
ですが、シイタケとスダチをセットで売るのを始めたのは去年からで、大々的に売り出したのはうちが初めてです」(いろどりの社員、以下同)
スダチ好きの徳島でも、やはり「サンマ」と「マツタケ」はスダチをかけるものとして定番中の定番。しかし、マツタケはもちろん、今やサンマも安くはない。
そこで同社は、もっとスダチに親しんでもらうため、より庶民的なものと組み合わせてアピールしようと考えた。その結果誕生したのが「シイタケとスダチ」のセット売りである。
「徳島はスダチだけではなく、シイタケの生産量も全国でトップクラス。特産物同士の組み合わせでもあります。シイタケとスダチのセットは露地物が出回る9月しか販売しませんが、それでもかなり勢いがあります」
22年は9月6日から1か月ほど県内のスーパー「キョーエイ」と「マルナカ」と「セブン」(編注:セブン-イレブンではなく、ローカルスーパー)の全店で販売され、600ケースを売り上げたという。
大々的に売り出し始めてからまだ2年目ではあるが、同社の社員は「定着しつつある」と手ごたえを感じている様子だった。