「コロナ禍、静まり返ったバスでむせてしまった私。咳を止められずにいると、前に座ってたおばちゃんが...」(大阪府・40代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(大阪府・40代女性)
元々気管支が弱いSさんは先日、夫と市営バスに乗っている最中にむせてしまった。
コロナ禍の公共交通機関では咳をしていると嫌な顔をされてしまうこともあるというのに、止めることができない。
そこで途中下車をしようかと考えていると、前の席のおばちゃんが突然振り返って......。
<Sさんの体験談>
私と夫はシフト制で平日が休みの仕事をしていて、休みが一緒になった日は二人で買い物を兼ねてデートをするのが私たちの楽しみの一つです。
つい先日も、いつものようにデートをしていたら、その移動に使っていた市バスの中で咳が出てきてしまったのです。
静まり返った車内で...
元々気管支が弱い私は、むせることがよくあります。
この日もそうで、静まり返った車内に私の咳が響き渡っていました。
コロナ禍のこのご時世、咳き込むと嫌な顔をされることもあります。
しかも、こういう時に限って、飲み物もないし、のど飴もない。
咳がおさまらないので、途中下車しようかと考え始めたのですが......。
その時、私たちの前の座席にいた60代後半くらいの女性の方がいきなりこちらを振り向いたのです。
「大阪のおばちゃんやから」
「良かったら、飴ちゃん舐めとき。私も咳き込む時は飴ちゃんを舐めるねん」
その人は笑顔でそう言って、私と夫に塩あずきの飴を差し出してくれました。
「大阪のおばちゃんやから、飴ちゃんは必需品やで」
と優しくしていただいて、久々に人の温かさを感じました。
実はその日の買い物中、夫に仕事の電話がかかってきて、30分以上対応する必要がありました。
そのせいで買い物が楽しめなかった私はイライラもしていたのですが、その方のおかげでそれも一瞬にして解消されました。
あの時の貴女様の優しさは忘れません。降りる時にもお伝えしましたが、改めて、本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)