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これはナイスアイデア! 側溝に設けられた「カエル用スロープ」がめちゃ優しい

福田 週人

福田 週人

2022.10.17 13:00
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水路に落ちたカエルが死んでしまう

野村さんによると、ランデスではおよそ30年前から小動物に配慮した側溝を開発・製造を行っている。その名も「ハイダセール」だ。

「弊社では以前よりコンクリートブロックの製造やそれを用いた工事を手掛けてきました。しかし、例えば河川に頑丈な護岸ブロックを設けたことによって魚の住む場所が無くなってしまった、といった事例などを受けて、環境にも配慮した製品作りへと取り組むようになりました。『ハイダセール』もその一つです」(野村さん)
側溝の片側が全面斜路になっているバージョン(画像はランデス提供)
側溝の片側が全面斜路になっているバージョン(画像はランデス提供)

「ハイダセール」は、ある希少な生物の存在がきっかけで考案された。

「岡山県南部~兵庫県辺りに分布しているダルマガエルという希少なカエルが、田んぼの中のコンクリートの用水路の中に落ちて死んでいる、という例があったんです。
そこで、側溝に落ちても自力で脱出できるようにスロープを作れば良いのではとなり、当時倉敷市の川崎医科大学で生物学の教授をしていた方にアドバイスを受けて開発に乗り出しました」(野村さん)
実際にカメがスロープを登る様子(画像はランデス提供)
実際にカメがスロープを登る様子(画像はランデス提供)

同社が「ハイダセール」を設置しているのは、主に圃場整備の際に新しく作る水路や、林道・山道など。カエルやサンショウウオといった両生類を始め、様々な小動物が溝の底から這い出せるよう、尽力している。

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