「光の護封剣」「多分エヴァ」 上空に出現した8本の「光の柱」が話題に→その正体は?専門家に聞く
「夏に見られるのは珍しい」ってホント?
この漁火光柱について、ツイッター上では「冬が多いから真夏は珍しい」との声もあるが、一体なぜ夏に観測されたのか。疑問に思った記者が荒木さんに聞くと、
「巻層雲や高層雲などの氷でできた雲が広がれば、季節に関係なく夜間の漁火の上空で発生します」
とのこと。空の高い場所に氷の雲が、そして周辺の海域に漁火を灯した漁船があることだけが発生の条件というわけだ。
では「漁火光柱」はどれほど珍しいものなのか。荒木さんは次のように語る。
「統計があるわけではないですが、年に数回は写真と同じような漁火光柱が多くの方に目撃されて話題になっているようです。
ただ、人間活動の活発ではない夜間に発生する現象なので、実際にはもっと多く発生しているかもしれません」
ちなみに、荒木さんの著書『もっとすごすぎる天気の図鑑』によると、上空に氷の雲が出ている時は「漁火」だけでなく太陽や月の光も「太陽柱(サンピラー)」「月柱(ムーンピラー)」という柱になるそうだ。
(10月6日11時00分追記:記事初出時、本文中の表記に一部誤りがありましたので、修正しました。)
荒木 健太郎 もっとすごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!