まさか皆で吸ってるの...? 謎のイベント「秦野たばこ祭」の実態を、現地で調査してきた件
ラストは鮮やかな花火
水無川周辺に集まった観客たちを魅了した火祭りが終わると、フィナーレの打ち上げ花火へ。
約2000発の鮮やかな花火が秦野の空を舞う。その光景を多くの人々が立ち止まって見守っていた。
こうして秦野たばこ祭は幕を閉じたのだが......。それぞれのイベントを見る限りでは、「火」が非常に重視されていたり、「たばこ音頭」が存在していたりするものの、たばこどう関係しているのかはわからない。老若男女が楽しめる、ごく一般的なお祭りだった。
しかし、祭りで盛り上がる街の中で、ちゃんと「たばこ」に関する催しも行われていたのである。
そのうちの1つが、本町公民館で開催されていた「秦野たばこ資料展」。葉タバコ耕作の写真や工作に使われた道具が展示されていて、秦野とたばこのつながりを知ることができた。
秦野は古くからタバコの名産地として栄え、江戸時代後期にはこの地で栽培されたタバコの葉は「秦野葉」の名で広く知られるようになったという。そして、幕末から明治にかけて喫煙文化が広がると秦野のタバコ耕作はさらに発展し、大正から昭和にかけて全盛期を迎えた。
明治時代には葉タバコの収納所、試験場、製造工場が開設された。ここで働く人々が秦野に住み始めることで市の人口が増え、葉タバコの収納に訪れた人々で商店街はにぎわい、秦野の発展を前進させたそうだ。