これが木...だと? どう見ても透明な「木彫りの氷」に脳がバグる
「木は、こうして、こうして、こうすると、透明な氷になります」
そんなつぶやきとともにツイッターに投稿された画像が話題になっている。
どうやったって木が氷になるわけがない? そう思われた読者もまずはこちらをご覧頂きたい。
これは2022年9月6日、ツイッターユーザーのキボリノコンノ(@kibori_no_konno)さんが投稿したものだ。
木板の上に、溶けかけた氷が乗っている。水になったところからは板の下の木目が透けているが――画像には「木彫りの氷」とある。本当に木で氷を再現したというのだろうか...?
「作り方」として、「切る」「削る」「塗る」の三つの手順が記載されているものの、にわかには信じられない。だって、「塗る」前から完成までの間の飛躍が凄すぎる。
脳を混乱させるこの画像はツイッター上で、4000件のリツイート、4万2000件を超えるいいね(9日夕時点)のほか、
「そうはならんやろww」
「塗装も上手すぎて脳がバグる~🙄」
「どういう色塗ればこんな透明感出るの?😆」
といった驚きの声が寄せられるなど、注目を集めている。
Jタウンネット記者は9日、作品についてキボリノコンノさんに話を聞いた。
「木彫りで透明なもの作ってよ」
趣味で木彫りを制作し、作品をSNSなどで公開しているというキボリコンノさん。話題の作品は、昨年12月に自宅のアトリエで制作した。制作の経緯について、こう語る。
「友人と会話をしていたときに、『木彫りで透明なもの作ってよ』と冗談があり、『できるわけないじゃん』と言いつつも何かできないかなと身の回りにある透明なものを探して、氷を作ってみようと思いました。ただ氷を作るよりも、なにか動きがあった方が面白いかなとおもい、溶けかけの氷にしました。」 (キボリノコンノさん)
多くの人の脳をバグらせた「塗る」前から完成形までの間の工程は、こんな具合だ。
(1)ひとしきり木を削り紙やすりで表面がつるつるになるまで磨く
(2)白い絵具で氷の中にある気泡や半透明の透け感を描きこむ
(3)氷部分にニスを塗り、木に濡れた色味をくわえる
(4)上から白い絵具で光の反射や部屋の映りこみを描く
画像ではたった3ステップで紹介されているが、仕上げるのには15時間かかった。そこにはキボリノコンノさんのこだわりや苦労も。
「氷の下の板の木目が透けて見えているように錯覚させたかったので、氷と板を一体にして彫る必要がありました。
また実際の氷は光を通して発光しているように見えることで透明感が出ますが、木は明るくすることはできないため、明るく見せるような着色や光の反射などを書き込むことで透明感を出しました」
木目をそのまま見せることで「透けている」と思わせるなんて......目からウロコの発想だった!